伊豆といえばここ。もはや年中行事の土肥館と大仙家

土肥温泉牧水荘土肥館と畑毛温泉大仙家
ぬる湯の良さをさんざん宣伝して沼へ引きずり込んでしまった温泉旅仲間がいて、メンバー各位の間で伊豆の定宿といえば土肥温泉・牧水荘土肥館と畑毛温泉・大仙家の2軒が双璧である。みんなで行くパターンに加えて別途単独で訪れるメンバーもいるほどだ。

1年前の冬にも土肥館→大仙家の2泊3日をやった。そして今年もまた同じ組み合わせの2泊3日をやり、どちらも相変わらず満足度の高い体験を提供してくれた。せっかくだから紹介するが、スペック的な話は1年前とほぼ同じになっちゃうので、2軒あわせて1話の形でまとめることにする。

春の訪れを予感させる時期に心地よきぬる湯に入りまくって、すっかり生き返った気分で帰ってきた。

第1部:土肥温泉「牧水荘土肥館」

修善寺に寄ってから土肥へ行く

初日は平日休みのカードを切って土肥温泉へ。平日の土肥館にはとってもお得に泊まれるプランがあるのだ。いつものようにメンバーの車で新東名→伊豆縦貫道を走って「かねふくめんたいパーク伊豆」で休憩。いつものようにジャンボ明太おにぎりを食す。

その後は時間に余裕があるため修善寺をぶらぶらしようということになった(個人的には過去に訪問ずみ)。こちらは日枝神社の夫婦杉。
日枝神社の夫婦杉
修禅寺では桜の花が咲いていた。
修禅寺の桜
こちらは撮影スポットになってる独鈷の湯。現在は入浴や足湯利用が不可で、近くに別の足湯コーナーがある。
独鈷の湯
で、有名な竹林の小径にも行きました。
竹林の小径
見学を終えたらいつものように船原経由で土肥へ。

えらく豪華な部屋に泊まってしまったかも

ではチェックイン。グレード感のある、いい雰囲気ですな。ロビーの先の湯あがり休憩所にはところてんサービスあり。味付けは酢醤油であって黒蜜ではないから関西の人はご注意。
土肥館 湯あがり休憩コーナー
館内は歌人ゆかりの品を展示した牧水ギャラリーのほか、あちこちに由緒ありそうな作品が展示されていて探検しがいがあるけど、勝手知ったる我々は速攻で部屋にこもった。今回の部屋は3階の特別室ぽい名前が付いた二間続き風の部屋。メイン部が9畳+広縁。
土肥館 二間客室 メイン部
その隣に7.5畳+3畳。
土肥館 二間客室 サブ部
温泉の出る檜風呂もあるぞ。
客室に檜風呂
たしか複数の文人がこの部屋に逗留して執筆したとか聞いたな。琉球畳を使ってるし、天井も凝ってるし、なんだかすげーな。こんな豪華な部屋でも平日プランなら割とお高くない感じで泊まれてしまうのである(部屋はおかませなので必ずこのグレードの特別室に入れるとは断言できない)。
土肥館 窓の外の景色
窓から中庭が見える。西日が入るし遠くに海が見える気がしなくもないから西向きかな。

広くてぬるめの露天風呂が狙い目

大浴場は2箇所。夕方~翌朝4時半までは1階湯あがり休憩所に隣接する方が男湯だ。湯船はいずれも十分広い。お湯はいずれも含石膏弱食塩泉と手書き文字で紹介されてる無色透明の自家源泉。脱衣所を挟んで内湯と露天風呂に分かれており、内湯はやや熱め。

露天エリアは熱め44℃・ほどほど41℃・ぬるめ38℃と紹介されてる3つの岩風呂からなる。一番奥のぬるめが一番広くて10名は超余裕だし、20名入ってもまだ余地がありそう。ぬる湯好きの我々はぬるめ専門で浸かった。今回は38℃より高温の印象だったが、慣れれば長く入っていられる程度ではある。

匂いを嗅ぐと、これを石膏臭と呼ぶのかどうかは知らんが、ほのかに温泉臭がする。うーん、いいですねー。露天エリアの名物だったゴムの木は、枝を切った後に雪でやられてしまったとのことで、すっかりしおしおな感じ。復活してくれるかな。

もうひとつの浴場について

翌朝5時以降は男女が入れ替わって、2階のある場所から階段を下りてくねくねと歩いていった先の別浴場が男湯(位置的には上記浴場の隣だと思う)。

こちらはやや小さめ。といっても人口密度が高くなるわけじゃないから心配ない…平日のおかげかもしれぬが。こちらの脱衣所には正規の分析書があって「カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉、低張性、弱アルカリ性、高温泉」の記述が見られる。泉温は50℃台、PH8.4。加水・加温なし、循環・消毒あり。

まず内湯浴室を通る。内湯浴槽は適温。お湯はやっぱり温泉臭を感じることができる。露天風呂にはカルキ臭の印象があったから温泉という意味では内湯の方が好みかもしれない。なお露天風呂のお湯も適温だった。加えて露天エリアには洞窟風呂という湯気によるサウナ浴的なのもある…自分は入らなかった。

食事面も相変わらず期待を裏切らない

土肥感は食事の内容も豪華。夕食の前菜系はやっぱり海鮮の割合が高いね。カニもあるし。
土肥館の夕食
しかも驚いたことに、各自に1舟ずつ刺身の舟盛りが出されたのだ。醤油皿はわさび用としょうが用の2つ用意されてる。見事なお刺身祭りじゃないですか。
土肥館 刺身の舟盛り
あと茶碗蒸しや海鮮鍋があったはず。ボリューム的には十分でしょう。ご飯をちょっといただいたらもうお腹いっぱい。デザートには別腹を発動して完食。春を先導する華やかな内容であった。

朝食には土肥名物ところてんが出てくる。イカも毎度の定番だったかな。
土肥館の朝食
伊豆といえばアジの干物。結構大きめのやつをその場で焼いて…こいつとイカのおかげで少食おじさんもご飯1.5杯くらい進んじゃったよ。味噌汁も固形燃料で温めた熱々をいただけてありがたい。

新たな発見としては、ラウンジでコーヒーの無料セルフサービスを始めており、朝食後に利用した。本格抽出マシンで1杯45秒かかるため、列ができるくらいに人が集中すると待ち時間は長め。気長に待とう。

牧水荘土肥館の変わらぬクオリティを今年も楽しませてもらった。入れ替え前の男湯の露天ぬる湯が思い出よりも若干熱めだったけど、それでもゆっくり浸かれる程度にはぬるい。ばっちりでした。


第2部:畑毛温泉「大仙家」

函南の理系ロマンスポット・月光天文台

翌日は土肥から函南への移動(大仙家は函南町からちょっとはみ出した位置にあり、住所は伊豆の国市奈古谷)。単純に直行するとものすごーく時間が余ってしまう。そこで函南の観光スポットを調べて、北方の山腹にある月光天文台へ向かうことになった。
月光天文台
入館料は1200円。宗教団体系列の公益団体法人が運営しているという情報が散見されるが、宗教色は特にない。普通の科学研究・啓蒙施設と変わらない。ファミリー客多し。到着時点でプラネタリウム午前の部がちょうど始まるところだったからタイミングよく参加できた。30分ほどの上映にて冬の星座を中心に魅せてくれました。

上映後は屋上から富士山を眺めるなど。雲が邪魔だあ。
月光天文台屋上から富士山を望む
天体ドームと遠くに駿河湾。
月光天文台屋上から駿河湾を望む
1階は太陽に関してちょこっと+お土産売店+プラネタリム。2階は地球史系で化石や鉱物の展示。3階は宇宙科学系で、はやぶさ・カミオカンデ・隕石などについての展示。4階は50cm反射望遠鏡の見学とカフェレストラン。4階反射望遠鏡で昼の金星を見られたし、思っていたより見応えがあったな。他のメンバーにも好評だった。

ちょうどいい時間になってきたのでいよいよ大仙家へ。途中寄ったコンビニでは「かんなみの桜まつり」会場がちらっと見えた。もうだいぶ葉桜になってきてるね。
かんなみの桜

長めの滞在が可能で温泉目的にはうれしい宿

ではチェックイン。季節柄のひな飾りがお出迎え。
大仙家 ロビーのひな飾り
もう何回も来ているからすっかりおなじみの風景だ。14時チェックイン~11時チェックアウトというすばらしい仕様なのだが、いつも11時近くにチェックアウトしてから最後に抹茶サービスを受けていたラウンジは、抹茶じゃなくてコーヒーサービスになっていた。
大仙家 ラウンジ
当館で継続しているサービスは陶芸体験への参加権(券)。一度も参加したことがなくてすまんす。興味のある方はどうぞ。館内には陶芸作品があれこれ展示されている。

我々は2組に分かれてツイン洋室へ泊まった。シャワートイレ・洗面台・金庫・冷蔵庫・浴衣など、ひと通りのものは揃っている。ネットのアクセスポイントはフリーWiFi。自分と大仙家がもう10年近くの関わりになるくらいだから、さすがにピカピカの新しさとはいかないけど、居住性に問題はない。
大仙家 ツイン洋室
窓の外はこんな感じ。現実はスギ花粉がすごいです。
大仙家 窓の外の景色

わりと入りやすい体感でよかった韮山湯

大浴場は1階奥。男湯女湯の入れ替えなし。2種類の源泉を利用しており、共同の(?)畑毛温泉を引いている韮山湯が「アルカリ性単純温泉、低張性、アルカリ性、低温泉」で泉温29.2℃・PH8.7。自家源泉の大仙湯が「ナトリウム-硫酸塩泉、低張性、アルカリ性、温泉」で泉温37.6℃・PH8.8。

大仙家が我々を惹きつける理由が内湯にある2つの浴槽だ。手前の4名サイズの韮山湯はクールなひんやり系。いつもだいたい30℃前後に感じられ、初めて行った時は夏だったせいか、つねに4名ぎっしりって印象だったけど今回はほとんど利用者がいない。

冷たさに抵抗しながら多少頑張って入る感じなんだろうと覚悟して浸かってみたら意外と冷たくなかった。温度が高めだったのか、温度は変わってないけど外気温も低い分だけ体感がマイルドになったのかはわからない。独泉タイムに恵まれやすい状況の中で予想していたよりも長い時間楽しませてもらった。お湯は無色透明。温泉らしい匂いあり。

不動のコンフォートゾーンがたまらない大仙湯

隣の6名サイズの大仙湯は体温前後の不感温度。季節を問わず心地よさを堪能できるのでこちらを主力とすることが多い。我々以外の客も大仙湯を狙う人が多くてたまに集中する場面もある。お湯は無色透明。温泉らしい匂いは弱め。

ここなら30分どころか1時間連続で浸かっていることすら可能だろう。不感温度ゆえ冷たさにゾクゾクしたり熱さでのぼせたりが全然ないのだ。なんのストレスもない浮遊感が延々続くから、いつの間にか居眠りしてしまう。今回もだいぶウトウトしちゃった。メンバーとの会話でも「やっぱり寝ちゃうな」「ここはいつもそうなるな」と報告しあうのであった。

ほかに広めの適温風呂と外に広めの露天風呂・サウナ・水風呂がある。でも適温風呂を上がり湯に使った以外は韮山湯と大仙湯にしか入ってない。滞在中に45分~1時間級の入浴を5セットやった。なお、以前あった湯あがり休憩コーナーのビール自販機はなくなっていた。

バランスよく安定して楽しめるお食事

食事は朝夕とも1階の食事処で。夕食は奥の座敷のテーブル席へ案内された。スターティングメンバーがこちら。
大仙家の夕食
食前酒は梅酒。春の花籠会席ということで前菜にたけのこ・菜の花・若桃が使われている。台の物はとこ豚ロース若竹鍋だそうで。後から茶碗蒸しと甘鯛道明寺蒸しが追加された。桜えびを使った品があったり、締めのご飯がたけのこご飯だったり、デザートは桜ゼリーにいちご。春ですな。

大仙家の食事は上品な感じで味良し、量もほどほどだからちょうどいい具合で完食できる。このバランスも気に入っている点だ。

朝食は7時・7時半・8時半からの選択。8時きっかりは希望が集中しすぎると思われ、分散したいのだろう。我々は8時半を希望。
大仙家の朝食
初訪問の頃はハーフバイキングだったが今は和定食になっている。飲み物は果物野菜ジュース・リンゴジュース・牛乳・お茶・コーヒーをセルフでどうぞ。ご飯と味噌汁もセルフで。あとクロワッサン(?)もセルフ式で提供されていた。和定食にパンを追加する人がいるのかな。

朝食を8時半に設定しても11時チェックアウトならその後のラスト入浴は1時間級の長湯すら余裕で可能。すばらしい。

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ということで約1年ぶりの伊豆定宿めぐりを実施した。やはりこの2軒は期待を裏切らないな。日程をうまく選んでみんなで行けば大変お得感もあるし。そのうちまた行くことになるでしょうね。