ゴールデンウィーク後の気持ちの良い季節にお出かけしない手はない。よほどの高山でなければ冬季閉鎖や残雪を気にする必要がないし、気候は安定していて台風・大寒波のような旅行中止レベルの心配がまずない。温泉旅、やるしかないでしょう。今回の行き先は九州鹿児島である。
ただし1湯目は宮崎県えびの市の白鳥温泉上湯。白鳥温泉には上湯と下湯があり、上湯の方は露天風呂の絶景がウリだというので、体験してみることにしたのだ。西郷どんも滞在したことがあるらしい。
酸性泉の熱めの湯は、浴槽や床などが赤茶けているところを見ると、鉄成分を含んでいるかもしれないと思わせる。露天風呂からの眺めはさすがに雄大ですな。入ってないけど蒸し風呂もあります。
白鳥温泉上湯へのアクセス
いつか来た道
白鳥温泉まで行くバス便はないっぽい。現地では白鳥温泉前みたいなバス停が立ってた記憶があるけどね。廃止されちゃったのかな。てなわけで、自分で車を運転するか、JR吉都線えびの駅あたりからタクシーになるでしょう。
おじさんは羽田から鹿児島空港へ飛んで、そこからレンタカー。普通にカーナビやグーグルマップで高速道路を使わない条件で検索すると、霧島硫黄谷温泉やえびの高原を経由するルートを提示するだろうが、ちょっと思うところあって、湧水町からえびの市に入る下道ルートを取った。
湧水町は過去にも通ったことがあり、鶴丸温泉や丸池湧水に立ち寄っている。今回も丸池湧水で休憩した。相変わらずエメラルドグリーンが映える名水ですな。自由に飲める湧き水も飲んでみましたよ。
えびの高原への登坂
加久藤温泉に泊まった思い出のえびの市に入ると、すぐに「あきしげゆ」の看板が見えた。あー、ここも評判を知ってる。いいぬる湯風呂があるそうじゃないか。
ちょっと頑張れば、あきしげゆ→白鳥温泉上湯→泊まる宿、と湯めぐりできなくもないが、このエリアは個性的かつ濃厚な湯が多い。立て続けに入ってグロッキーになってしまうのはまずいと泣く泣くスルー。いつかまた来なきゃなあ。
えびの高原への登坂が始まった。借りたレンタカーは軽なのでパワーが…。前後に車がなく、せっつかれることもないからいいけどね。ひたすらくねくねと登っていくと、まず白鳥温泉の下湯が現れる。口コミによると、こちらは森の中の山荘といった雰囲気のようだ。
さらに登っていくと上湯が見えてきた。到着時は駐車場に余裕があった。ここからの景色がすでに露天風呂の絶景を予感させる。
楽しみ方がいろいろ用意されている白鳥温泉上湯
蒸し風呂は偵察のみ
駐車場に面した建物は食堂。つけ麺がおすすめみたいね。興味はあったけど、ここでお腹いっぱいにすると宿の夕食が入らなくなることを恐れて、遠慮しておいた。食堂から右手の温泉施設へ移動する途中、白い湯気を立ててるところがあった。もしかして地獄蒸しを作る場所?
では入館。下足箱に靴をしまい、受付で料金をお支払い。500円。ちょっとした売店コーナーあり。休憩室からは先ほどのような外界を俯瞰した景色が見られる。
廊下の途中に蒸し風呂への出入口があった。まあここから出入りしなくても行けますけどね。
ここから出ると、サンダルに履き替えていったん外を歩く。その先に蒸し風呂小屋がありました。男湯側をちょっとのぞいたら、水風呂+温泉?+サウナ室みたいな感じ。利用はせずに戻っていった。
最初はわりと混んでいた
廊下の奥に100円戻らない式のロッカーと女湯・男湯が並んでいる。つきあたりに分析書が貼ってあって、「単純温泉、弱酸性、高温泉」と書いてあった。泉温50.2℃、PH3.8。湯使い不明だったが、調べによると加水あり、加温・循環・消毒なしのようだ。
脱衣所のかごが結構埋まっているし、浴室の人口密度も高そうな空気感。こりゃ結構な人気ですな。※たまたま集中した時だったらしく、その後は徐々に減っていって、最後は独占になった。
浴室にカランは4台。後述するお湯の特徴を考えると、カランのお湯は温泉ではないと思うのだが、風呂桶に溜めるとなぜか泡が立つんだよね。なんだろう。まあそれで何がどうってわけじゃない。
熱めで赤っぽい印象のお湯
内湯は4名規模で、湯口がちょっと変わった形をしている。指を開いた状態の手首から先を連想してほしい。あるいはイチョウの葉に放射状に筋を入れた形でもいい。ゲートがたくさん並んだ高速道路の料金所でもいい。各ゲートに車が列をなした様子に近い。熱い温泉をたくさんの細い筋に分けて通すことで、少しでも冷ます工夫かな。
実際のところ、お湯は熱い。壁から生えた水道の蛇口から加水してもいいルールになってるくらい(もちろん他客との兼ね合いに配慮して、出る時は蛇口を閉めなければならない)。
お湯が赤い色をしているように見えるのは、浴槽の壁や底が赤く変色しているからで、実際は無色透明なのではないかと判断した。しかしこの変色具合を見るに、鉄成分が結構含まれているんじゃないかという気がしなくもない。熱いため長くは入れないが、酸性側に振れた泉質は自分の地元から行きやすい近場だとなかなか体験する機会がないので、少々頑張ってみた。
露天風呂から噂の絶景を眺める
お次はいよいよ絶景を期待して露天風呂へ。こちらは10名規模の岩風呂で、やはり岩のあちこちが赤く変色している。一部は屋根に覆われるも大半が頭上オープン。
おお、駐車場や休憩室で見たのと同様の景色が広がっているぞ。下の写真は退出後に少し登った先の白鳥展望所から撮影したもの。印象はこちらのほうが近いかもしれない。
えびの盆地(加久藤盆地)の北側には外輪山が広がり、カルデラ地形であることがよくわかりますね。お湯に浸かると景色が見えなくなってしまうが、少し立ち上がる格好になるとしっかり見えてくる。※実際は植え込みなどが視界を遮るため、写真とまったく同じ見え方ではない、もちろん。
お湯はやはり熱く、見た目は内湯と一緒。湯の花については細かい粒々が漂っている。泡付きはない。匂いは甘い系の硫黄臭になるのかな…第一印象は「さつまいも」だった。日差しの強い夏みたいな日だったため、日陰になる場所を選んで、かつ頻繁にお湯から出てクールダウンを挟みながら、入浴を続ける。
小一時間経ったな。そろそろあがろう。まだ1湯目だし、ここでグダ~っとなるわけにはいかない。あがる時にシャワーで温泉を洗い流さない派なので、体がさつまいもの匂いになってるかもしれないけど、この後は鹿児島周遊だし、まあいいでしょう。






