空港へ向かう前に、華麗なる貸切風呂の館 - かれい川の湯

かれい川の湯
鹿児島遠征の最終日、北薩エリアから空港のある霧島へ戻る。帰りの便は夜だから時間に余裕はある。となれば当然、どこかに立ち寄り湯していきましょうねということになる。名湯ぞろいで困っちゃうなあ、と検討した結果、貸切風呂専門の日帰り施設「かれい川の湯」に決めた。鹿児島にはこうしたタイプの施設(家族風呂と呼ばれる)が多いらしい。

天降川沿いに立ち、川を向いた個室がずらっと並んでいる。今回は内湯のみの個室を借りたが、露天風呂がなくても窓からそれなりに川が見えた。お風呂は1~2名がちょうどいいサイズで一人旅向きといえる。鉄成分を感じさせる、茶色くにごった感じのぬるめのお湯だった。源泉をずっとかけ流しにできるのはいいね。

かれい川の湯へのアクセス

姶良市の観光スポットに立ち寄る

かれい川の湯は水天渕というバス停から徒歩数分くらいのところにある。このバスは鹿児島空港から妙見温泉を通り、隼人駅・国分駅まで行くようだが、本数は少ない。要事前調査。

自分はレンタカーで紫尾温泉・しび荘を出発し、まず観光のため姶良市の龍門司坂へ向かった。昔の街道だったところ。大河ドラマ西郷どんのロケ地にもなった。
龍門司坂
たしかに林の中でこんな苔むした石畳の道を歩くシーンがあったような。
龍門司坂 その2
お次は近くの龍門滝。しかし展望台では木々が邪魔して滝は見えず。滝の近くまで下りていく遊歩道は通行禁止のロープが張られていたり、スズメバチ注意の看板が立ってたり、道が荒れてたりしたので、やめておいた。

お次もそう遠くはない金山橋。周辺の道路は狭いが、行き切ってしまえば駐車場が整備されている。
金山橋
ここは橋だけでなく板井手滝も見どころだ。雄大というよりは箱庭的な美しさ。
板井手滝
川のそばまで下りていく遊歩道あり。アーチ型の橋の向こうに滝が見える撮影必須スポットだ。コンクリの足場のおかげで、靴を濡らさずに川の中ほどの位置まで行けた。
金山橋と板井手滝
運が良ければ完全に向こう岸まで渡れるっぽい。そうすれば滝をもっと中央に収めるアングルで撮影できたけど、当時は水量の問題で向こう岸まで行ける状態じゃなかったのだ。これが限界。

鹿児島神宮と西郷どん村

このエリアを離れ、続いて鹿児島神宮へ。車のお祓いってのをやってますね。
鹿児島神宮
どこまでも続く鳥居は吸い込まれそうな気分になって離脱。異世界へ行ってしまうわけにはいかないのだ。
どこまでも続く鳥居
あと1箇所寄り道しましょう。お次は日当山西郷どん村。道の駅的な施設である。足湯コーナーあり。
西郷どん村 足湯コーナー
西郷どんの宿という一種の展示館がこちら。
西郷どんの宿
西郷どんの宿から見た庭園。風流なり。
西郷どん村の庭園
という具合でちょうどいい時間になってきたので、あとはかれい川の湯へ直行。


ひとりリラックスタイムを提供する、かれい川の湯

貸し切り個室がずらっと並ぶ

貸し切りゆえに客がわんさか詰めかける事態は考えにくく、その意味で駐車場には余裕あり。入口の左側のポスターに泉質が書いてあった。「ナトリウム-炭酸水素塩温泉、低張性、中性、高温泉」の泉温46.0℃、PH6.7。館内の分析書も似たような内容だ。加水・加温なし。循環・消毒は不明なれど、実際の運用を見るに、なしでもおかしくない。

では入館。券売機で望みの個室のボタンを押すのだが、まったく予習していなかったため、どこがどういう特徴ってのがさっぱりわからん。えー、第一印象で…内湯のみの個室から、たしか椿という名前を選んだ気がする。ほかに水仙・もみじなど。露天風呂付きの個室もある。

受付で鍵とシャンプー・ボディソープの入ったかごを受け取る。階段を下ってすぐの扉の向こうは中庭テラスぽくなっていた。西郷どんがSTOPをかけている先は天降川へと落ち込む地形。
かれい川の湯 中庭
中庭から館内に戻ると、長い廊下に沿ってずらーっと貸切風呂個室が並んでいた。椿は一番手前にあった。中に入って鍵をかける。脱衣所や浴室の広さ的に1~2名向きですね。きれいで雰囲気はいい。

ワンタッチで「自分だけの湯船」が完成

浴室を覗くと、カランが1台(記憶怪しい)。そして1~2名サイズの岩風呂式に作られた浴槽は中が空っぽ。前の客が出たらお湯を抜いて、新しい客が入る際にお湯を張りなおす運用らしい。新鮮な源泉に浸かることが保証されているわけだ。

栓がちゃんとはまっていることを確認して、脱衣所側の「お湯張りボタン」を押すと、湯口からすごい勢いでザァァーーッと出てきた。みるみる溜まっていく。すぐ一杯になりました。

お湯は茶色い半濁りといった感じで、浸かってみたらそんなに熱くない。むしろぬるめ。ぬる湯派としてはありがたい。湯の花はちょっとした粒が見えたりもするけど、それよりも強い特徴は金気臭だ。明らかに鉄みを感じさせる。浴槽の岩や床が茶色く変色していることも、鉄成分の印象を強化する。

窓は少しだけ開いていた。そこから外を見ると、木や草に遮られるものの、天降川がちらっと見える。下の写真は駐車場で撮ったものだが、こうした風景を正面に見据えると思えばいい。
かれい川の湯付近で見える天降川

新鮮なお湯にずっと浸かり続ける仕掛け

なかなか結構な浴感ですな。貸し切りで気兼ねないし。…と調子に乗っていたら、なんだかお湯が少しずつ抜けていってないか? 気のせいだと思った数分後には明らかに減っていた。もはや半身浴どころじゃないほど浅くなっていた。こりゃいかん、お湯を足さなきゃ。

お湯張りボタンは1回の入浴につきワンプッシュ制限があるのか、押しても反応なし。どうしたらいいのこれ? 正解は浴槽に付いてる2つのハンドルだった。壁に貼られた説明では、片方のハンドルで水、もう片方で温泉が出てくるらしい。

温泉ハンドルを回すと、湯口からお湯が出てきて、次第に深さを回復していった。ああ良かった。栓を抜かなくても勝手にお湯が抜けていく仕掛けになっているのかな。で、利用者側がお湯を常時足して補完すると。これぞ源泉かけ流し・オブ・かけ流し。贅沢な使い方でござる。オーバーフローするまでやれなくもないけど、過剰はやめとこうと思って、あふれる前に増えも減りもしないバランスに変えた。

こうして1時間程度の入浴を終えてミッション・コンプリート。栓を抜いて出た。ここのようなスタイルは初めての体験。新鮮だったなあ、そのお湯のように。


おまけ:タイプスリップ感のある嘉例川駅

かれい川の湯を出た後、妙見温泉を抜けて塩浸温泉龍馬公園を再訪。休みだった。前回も休みだったような…。縁がないね。
塩浸温泉龍馬公園
次にJR嘉例川駅へ。駅舎が国の登録有形文化財だそうで。たしかに、ただ者ではないオーラを放っている。
嘉例川駅
中を見学できるようになっている。すんごいレトロ。
嘉例川駅のホーム
展示物や写真の掲示も豊富。マニアでなくても喜んじゃう。
嘉例川駅 展示室
レンタカーを返して空港に着いたら、いつものごとく一人打ち上げ。なんとなく中華を食べたい気分になってしまったので、こうなった。
打ち上げは麻婆豆腐で
今回は(今回も)名湯ぞろいだったな。このエリアは行くところがいっぱいあって困っちゃうね。