山口観光もしてた件:秋芳洞・青海島・元乃隅神社・角島

元乃隅神社
2泊3日の山口湯めぐりで6箇所の温泉に入ったが、ただひたすら入浴しまくっただけでなく、観光にもそれなりに時間を割いた。2日目から3日目中盤にかけて、秋芳洞・青海島・元乃隅神社・角島を訪れたらトータルで結構なボリュームになったので、ここにまとめて紹介する。

秋芳洞は昔からの定番的な観光スポットだし、元乃隅神社はおじさんの若い頃には名前を聞いたこともなかったけど、絶景スポットとして近年よく話題に上るようになった気がする。上記を効率的に周遊するにはやはり車が必要でしょう。

天気はすっきり晴れてくれなくて、青く輝く海みたいな映える写真を撮ることは叶わなかった。こればっかりはどうしようもないね。

日本最大級の鍾乳洞・秋芳洞

駐車場および入場ゲートから若干歩く

始まりは2日目から。湯田温泉・ホテル喜良久をチェックアウトしてからさっそくレンタカーで秋芳洞を目指す。国道435号を使ってひと山越える感じで30分ほど。走りにくいところはない。

現地はお土産・飲食の店舗や民間の有料駐車場が並んでいる。公の安心感で市営第1駐車場に止めたが、そこも有料で500円。駐車場から秋芳洞の入口まではお寺でいう門前町のような路地を5~10分歩く。

変な雨の降り方をする日で、弱くなったかと思えば強くなり、を繰り返して一向にやむ気配なし。鍾乳洞見学であることを踏まえると、傘を使わずにすませたくて強行突破したが、ずいぶん濡れてしまった。

入場ゲートで1300円をお支払い。そこから鍾乳洞入口までさらに数分歩く。また濡れたよ。入口はこんな感じ。洞窟内の川は前日からの雨で結構激しい濁流だ。
秋芳洞入口

広い洞内と奇妙な鍾乳石

見どころの岩や地形には名前が付いている。最初は青天井。晴れていれば外の光が反射して青く見えるそうだ。別料金で申し込むと入れる冒険コースもここが起点。
青天井
長渕なる場所付近は濁流が遊歩道近くまで迫っていて、客を入れるくらいだから大丈夫なんだろうけどちょっと怖かった。その先の百枚皿はまるで棚田みたいだった。
百枚皿
広庭には洞内富士がモコッと盛り上がっている。噴火の図にも見えますな。
広庭の洞内富士
ぬるっとした大松茸は生ものみたい。
大松茸
こんなふうに見るべきところがたくさんあるのを端折ります。途中にはエレベータで外へ脱出できる抜け道への分岐がある。エレベータを出ると秋吉台展望台が近く、秋芳洞と秋吉台とあわせてクリアするには便利かも。自分はそのまま本道を進む。

洞内のクライマックスともいえるのが黄金柱だ。たしかに黄金色に光ってる、かな? 黄金柱をバックに記念撮影する人多し。
黄金柱

黒谷支洞で引き返す

その先は黒谷支洞というコースになり、見ようによってはゾゾっとくるキモさの鍾乳石が待っている。クラゲの滝登りとか石灰化の滝が現れるあたり。
クラゲあるいは滝状の鍾乳石
終点は黒谷口という別の出入口だった。出た後の移動手段にあてがあるならどうぞ。自分を含めてたいがいの人はここで引き返す。洞内往復には1時間ほどみておくとよいだろう。

秋芳洞の後、秋吉台のカルスト地形を少しだけ見ておこうと行ってみたら、駐車場がまったく空いてない。だめだこりゃ。広い路肩に一時停車してサッと見渡したらすぐ離脱。この日の観光はおしまい。
秋吉台

青海島はくじら資料館に全集中

3日目、宿泊した一の俣温泉観光ホテルから日本海沿岸の青海島を目指す。前日に肝を冷やした経験から、国道491号の下関⇔長門市境の峠越えは、たとえ最短ルートであっても絶対に二度と走りたくない。とんでもない酷道なんだもん。国道435号と県道34号で南から回り込んだ方が断然いい。豊田湖のあたりは道がくねくねしているが、片側1車線は確保されていて走りやすさが全然違う。

といったルートで青海島へ。当初は青海島自然研究路を散策するつもりでいたら、そこへ至るアプローチ道が「本日はキャンプ村休業」の札とともに封鎖されていた。えーーー。キャンプ村が休みだと自然研究路を歩くのもだめなのか?…独断で動いてドツボにはまりたくなかったため、あっさりあきらめた。

かわりに島の先端に近い通(かよい)地区のくじら資料館へ。
くじら資料館
展示室は2階。広くはないが捕鯨文化を伝える史料がいろいろ。撮影可能かどうかよくわからなかったので写真はありません。かわりに近所の鯨墓をどうぞ。クジラの胎児を埋葬した供養塔だ。
鯨墓
鯨墓は小高い場所にあり、漁村に並ぶ特徴的な黒瓦屋根と港を一望できる。
鯨墓付近から眺めた通地区
今日はあちこち回ったうえに川棚温泉に入ってから宇部空港まで戻らなければいけない。もう次に行かないと。青海島は単なるくじら資料館への往復ドライブみたいになっちゃたけど、まあいいや。


絶景スポット元乃隅神社とその周辺

海岸線の眺望にすぐれた千畳敷

お次は元乃隅神社だ。ただし付近には千畳敷という景観スポットがあり、そちらを先に訪れておくことにした。海沿いなのに坂をどんどん登って標高を上げていく。高台っていうレベルじゃねーぞ。行き着いた先は駐車場。芝生の公園が広がり、入り組んだ海岸線の風景が目に飛び込んできた。
千畳敷
きれいやないの〜。晴れてたらもっと遠くまで見えたかもね。奥の方まで歩くと眺望の良い東屋があった。ちょっとアングルが変わります。
千畳敷奥の展望所
宮地獄社の文字が読める鳥居もある。
宮地獄社
時間に余裕があれば気持ちの良い芝生でぼーっと景色を眺めているだけでも癒やされそうだ。

神社でもあり崖の景勝地でもある元乃隅神社

さあいよいよ元乃隅神社へ。平日なので第1・第2とある有料駐車場のうち第1だけを運用していた。しかし第1がもういっぱいいっぱい。ちゃんと空きをみて誘導してる? どうすんのこれ? 入口から出口まで一方通行だから何もできずお金を払って出るしかないじゃん…と思ったら3段構造になっていた。1段目が満車でも坂を下った2,3段目にチャンスあり。焦っちゃだめよ。

これがかの人気スポット・元乃隅神社だ!
元乃隅神社
赤い鳥居が並ぶところで記念撮影する人がやたら多い。モデルのようにポーズを付けてカメラマンに撮影させている人もいる。SNS投稿ネタにしたいインフルエンサーか?…前方の人波が偶然切れたタイミングを捉えて撮影したのがこちら。
赤い鳥居の連続
鳥居を抜けてから振り返るとこうなっちょります。
赤い鳥居を振り返る
着いた先は切り立った崖になっている。怖ぇぇぇー。もはや神社という意識はすっかり消え去り、スリルのある景勝地へ来た気分になっていた。
崖の端から海を見る
鳥居をくぐって崖をちょろっと探索して戻るだけならそれほど時間はかからない。繁忙期の休日にどこまで混むか・駐車場待ちの列ができるのかでたいぶ違ってきそうだけど。ちなみに駐車料金は1時間以内なら300円。

日本の棚田百選に選ばれた東後畑棚田

このエリアを離脱する前に東後畑棚田へ寄ってみた。道幅の狭い区間があるから注意。トイレのある展望所に数台分の駐車スペースあり。※はっきりと白線で区画を定めているわけではない。自己判断で臨機応変にどうぞ。

はい、こちらが棚田です。箱庭的な風景ですね。日本の棚田百選に選ばれたらしい。
東後畑棚田
道路を数十メートル歩くと別の角度で展望が開けていた。ほほう。日本海側であることを考えると、夕焼けの頃なんか感動的になりそうだね。
東後畑棚田 その2
道路の反対側は深田ため池。こちらはため池百選に選ばれている。百選の池から百選の棚田へ水を引いているわけね。
深田ため池
いきなり余談になるが、2泊3日で山口県内をドライブする中で、野生のキツネ・サル・キジが道路を横断しているところに出くわした(タイミングは別々)。これでキツネを犬に見立てたら桃太郎の完成だよなあと思った。余談終わり。


ここまで来たら角島にも行くしかない

海を渡る角島大橋

お次は角島。すみ/かど/かく/つの…つねに我々に四択を迫る「角」の字を冠する島。この場合は「つのしま」です。有名なのは本土と島を結ぶ角島大橋だ。いろんな映像の題材になってきた。橋のたもとに展望所があって、駐車場から撮影するとこうなる。
角島大橋
展望所からの姿が一番いいのかな。こういう見栄えです。海の色がエメラルドブルーぽいのがポイント高い。
角島大橋 その2
道路の様子も撮っておこう。※うまく工夫して撮影したので道路上に立ち止まってはいない、念のため。
角島大橋の道路の様子

ラストは角島灯台で締める

じゃあ実際に車で走ってみますかね。運転中はよそ見する余裕もないのでただハンドルを握って終わりだったが、やってやったぜの達成感は大きかった。

島へ渡ったなら先端の角島灯台まで行かないともったいない。車で10分もかからないし。灯台公式の無料駐車場はない模様で、周辺にいくつか民間の有料駐車場がある。自分が止めたところは300円。

はい、こちらが角島灯台です。白亜じゃないんだね。
角島灯台
300円で上まで登ることができる。当然やります。105段を頑張って登っていくと…
角島灯台の上から見た景色 その1
下の写真は関門海峡や九州の方角になるのだろうか。見えないけど方角だけは。
角島灯台の上から見た景色 その2
下界には公園も整備されているようだ。しかし時間の関係でパスせざるを得ない。
角島灯台の上から見た景色 その3
下りてから資料館を見学して、この日の観光はおしまい。もう川棚温泉に向かうのにちょうどいい頃合いだ。秋芳洞を除くと、晴れていれば見栄えの面でモアベターだったが贅沢は言うまい。

5年あまり前に岩国へ行ったのと今回をあわせても、まだ萩・(島根になっちゃうけど)津和野や、下関でも壇ノ浦や巌流島、戦国の大内~その後の毛利~幕末維新の長州をテーマにした史跡めぐりは手つかずのまま。山口はいろいろありすぎるなあ。