房総半島最南端の白浜・野島崎は過去何度か訪れていながら泊まったことはないし、温泉地として意識したこともない。灯台を見て最南端フラグを立てるために立ち寄る場所という認識だった。実際は温泉あるし、民宿から大規模ホテルまで温泉宿もいろいろある。
冬の房総めぐりグループ旅行は計画を検討する中で豪華3泊案へと拡大し、白浜を宿泊地とする余裕ができた。我々が好むぬる湯ってのはさすがになさそうだから、そこは普通の熱さで承知の助として、ロケーション・広めのお風呂・気軽さ・お値段を意識してホテル南海荘を選んだ。
一番の売りは眺望かな。野島崎の灯台や海がばっちり見える。朝夕の食事はバイキングならではの気軽さとマイペースでどうぞ。
白浜温泉ホテル南海荘へのアクセス
外房から急きょ内房へスイッチ
東京方面から公共交通機関で行くとしたら、JR内房線館山→路線バスで野島崎灯台口下車も考えられるけど、いっそ東京から高速バスで行ってしまうのがいいのかもしれない。1日1便、16時01分南海荘着・翌9時57分南海荘発があるみたいよ。あるいはホテルが運行する館山駅までの送迎サービスを利用するか(1日1便、要事前予約)。
我ら一行は2泊目の地・勝浦の臨海荘をチェックアウトした後、メンバーの愛車で出発。まず訪れたかつうら海中公園は「本日閉館」のため(強い風か波のせい?)、即興で発想を転換して内陸部の大山千枚田へ。冬だから稲作はお休み中でも癒やしの風景であることは変わらない。
そのまま外房側には戻らず、逆に内房へ出て、道の駅保田小学校に立ち寄りつつ、SNS映えスポットで有名になった原岡桟橋(岡本桟橋)へ。しかしここは海辺の集落にありがちな、軽自動車でも厳しいくらいの超狭い道を抜けていかないとたどり着けない。行った先に駐車したりUターンできるスペースがある保証もない。キビシー!…あきらめました。みんなちゃんと到達できてるの?
館山の博物館と野島崎を見て南海荘へ
めげずに渚の駅たてやまへゴー。ここには渚の博物館(館山市立博物館分館)がある。さかなクン特集をやっていましたよ。
2階の常設展示室は漁業に関する内容。外のテラスへ出ると館山夕日桟橋が見える。日本一長い500mの桟橋だそうだ。
また海辺の広場ではたくさんの魚に出会える。水槽のガラス面にいろいろ写り込んじゃうんで写真は割愛。
それから白浜の野島崎までやって来た。灯台には入らず、周辺の公園を軽く散歩する。せっかくだから「房総半島最南端の地」碑と野島埼灯台を記念撮影。5年半前にも同様の行動を取っていたようだね。
遠くにうっすら島影が見えたのは伊豆大島かもしれないな。
ついでに、公園側から南海荘を撮影してみるとこうなった。
この位置関係からわかるように、野島崎の灯台や公園から南海荘までは近い。歩いて数分だ。
難解じゃない南海荘は何階にいても“Take it easy.”
気軽な雰囲気の大規模観光ホテル
ではチェックイン。ロビーがこちら。
着いたのが早すぎたか、お土産売店はまだ開いてなかった。物はいろいろ取り揃えていそうですな。
温泉むすめもいましたよ。南房総日由美ちゃん。苗字が白浜とかじゃなくて南房総なんだ。南紀白浜との区別が必要だし、南房総を名乗れば富浦や千倉も含められるのは利点か。
鋸山に関する写真ギャラリーがあった。鋸山は大昔に行ったきりでもうすっかり忘れてしまったな。そのうちまた行くことがあるかもね。※今回は行ってない。
全般に大規模観光ホテルの雰囲気で、スマートな振る舞いを無理に意識しなくていい気軽なムードのおかげで肩の力を抜いてリラックスできる。
房総最南端の海の景色を堪能できる部屋
案内された部屋は6階の和洋室。和風旅館における広縁に相当する奥の部分と、7.5畳の小上がり和室部分がこちら。
障子を隔てて2台のベッドが入った洋室部分がこんにちは。和室部分とあわせて4名までは泊まれそうだね。
シャワートイレ・洗面台あり。金庫、空の冷蔵庫、フリーWiFiあり。テレビ台の引き出しの中にティーバッグが入っていたような気がする。若干年季を感じさせる痕跡もなくはないが、管理状態は良好で居住性に不満なし。
なんといっても眺望でしょう。畳の上にあぐらをかいて座ると、窓の景色から陸地が消えて海だけとなり、とってもパラダイス。
窓に接近すると視界に陸地が入ってきてこうなる。
左に目を向ければ野島埼灯台が見えてくる。しかしアングル的な問題でうまく撮影できなかった。かわりにホテル近くの路上から撮影した写真をどうぞ。実際に部屋からこんなに大きくはっきり見えるわけじゃないけど参考までに。
お風呂場がパワースポットになってる、みたいな
土地の宝にちなんだ「くどりの湯」
南海荘の大浴場は1階。いったんエレベーターで2階まで来た後、階段で1フロア分下る。夕方・夜の時間帯/翌朝の時間帯で男湯/女湯が入れ替わる。
チェックイン後と夕食後に行った男湯は「くどりの湯」と名付けられている。大浴場を囲む大岩の名前「くどり岩」にちなんだらしい。てっきり「温泉の効能で体の痛みや不調が治る→苦取り(くどり)」かと思っちゃった…あながち的外れではなかったようで、後日の調べでは「災厄除り(さいやくどり)→くどり」と呼ばれて土地の宝として親しまれていたとの由。
ホテル規模相応の脱衣所には棚+かごがたくさん。分析書をチェックすると「ナトリウム-塩化物冷鉱泉、低張性、弱アルカリ性、冷鉱泉」だった。泉温15.2℃、PH不明。湯を溜める際に時間の都合で加水する場合あり、加温・循環・消毒あり。
浴室はわりと広い。洗い場は14名分。満室の時に客がいっせいに押しかけたらさすがにアレだが、現実にそんな可能性は限りなく低いんで、たいがいは余裕を感じるはずだ。滞在中に2回くどりの湯に来てどちらも余裕たっぷりだったし。
ベーシックな感じのお湯
露天風呂はなくて内湯のみ。内湯浴槽は、ひょうたん形のメイン区画の端っこにおまけの小浴槽がつながった形を思い浮かべてほしい。メイン区画はひょうたん全体合計で10名+αが入れるサイズ。お湯は無色透明で湯の花や泡付きは見られない。なめると塩辛い可能性は認めるとしても標語的には無色透明無味無臭ってやつだ。
温度は適温だった。熱すぎるということはない。自分はぬる湯派だからぬるければ趣味全開で喜ぶし、当時のように冬であれば適温の湯は体がじーんと温まる感覚を長めに享受できるのでオッケー…熱さが過ぎると一気にガツーンときてすぐ出なきゃいけないからね。
おまけの小浴槽は寝湯じゃないけど縁に2つの凹みがついている。腰掛けるのかな。用途はよくわからん。そいつを無視すると3~4名サイズ。メイン区画とつながっているためお湯の様子は一緒。
外を見たり陽光を入れるための窓はなかったかと。そのかわり竹柵の向こうに岩壁がドーン、って感じの一角がある。あの岩がくどり岩だと思われる。お風呂場がそのままパワースポットになってると思っていいわけだな。ありがたやーありがたやー。
ひと回り小さな「白浜野嶋の湯」
翌朝の男湯は「白浜野嶋の湯」と名付けられている。源泉名そのままですかね。こちらもくどりの湯と同じようなつくりだが規模がひと回り小さい。
浴室の洗い場は10名分で、内湯浴槽そのものは細長い角丸四角形。その中に7名サイズくらいの円形のくぼみが2箇所設けられている。温度面を含めてお湯の特徴はくどりと同じ。
こちらも竹柵の向こうに岩壁がドーン、が存在する。くどり岩はいつでもあなたを見ていますという天の声が聞こえてきそうだ…悪いことはできませんね。
自分らしさを発揮して楽しみたいバイキング
海鮮が主役の夕食バイキングをマイペースでどうぞ
南海荘の食事は朝夕とも3階バイキング会場にて。夕食は17時半・18時半・19時の3択だった。団体客の都合があったのか、一般傾向として18時に希望が集中しがちなのを分散したかったのかはわからない。我々は17時半を希望した。うまく人数調整されてるみたいで、行ってみたら満席からの空席が出るまで待たされるって事態はなさそう。
バイキングに提供されている品は、土地柄から期待してしまう海鮮系だと刺身(当時はかんぱち)、アジのなめろう、まぐろ・サーモン・いか・ねぎとろなどで作る寿司や海鮮丼など。ほかに肉野菜類・中華料理系やライブキッチンで作る天ぷらなんかもある。
お酒は生ビール・デフォルトの日本酒・焼酎・ワイン・サワーは料金に含まれる。瓶ビールや特定銘柄の日本酒・ワインを所望すると別料金。自分は生ビールで十分です。
本来の目玉は固形燃料で温めて自作する海鮮鍋やさざえ・はまぐりの網焼きなのかもしれない。でもなんとなく面倒くさかったのと、それだけでお腹いっぱいになりそうでパスしちゃった。そういう人は珍しいとみえ、周囲を見渡すとみなさん自作してましたね。一般にはトライした方が楽しく思い出に残るでしょう。
2杯目のお酒はデフォルト日本酒。そしてどうしてもやってみたかった「お好みでぶちこむ夢の海鮮丼」を構築してご満悦。バイキングの自由度を最大限に活用して我が生涯に一片の悔いなし。
朝も自分好みでフリーダムに
朝は7時から8時半くらいまでの(正確には忘れた)自由方式。不運にも客が同時に集中すると満席が発生する机上の可能性はあっても、現にこの運用で回してるということは、そんな不運に見舞われる確率は低いと思われる。我々は7時すぎに行って空席に余裕あり。
バイキングの品は朝食向けの食材にシフトしていた。和洋どちらの組み立てもオッケー。海鮮にこだわらない組み立てもオッケー。で、こうなった。
お米系は胃にやさしいお粥にしてみた。湯豆腐については、近くに置かれていた薬味類を深く考えずに足していったら、うどん用の天かすを入れてしまったようだ。朝食においても目玉は固形燃料で自作焼きするアジの開きなんだと思う。でもやっぱり面倒くさくてパスしちゃった。かわりに2杯目のお粥で「いろいろぶち込み粥」を錬成して楽しんだ。
最後に食後のおコーヒーをいただいて完了。あーもう昼ごはんはいりません。
* * *
南海荘の温泉は強烈に主張してくるクセの強い個性というわけではない、あっさりめのお湯だし、海が見える露天風呂とかでもないのだが、パワースポット的なくどり岩に囲まれた自家源泉を体験できる。オーシャンビューなら部屋からの眺望が十分に印象的だ。また、お値段や雰囲気の面で高いハードルを感じず気軽に利用しやすいのはいいと思う。



















