秋に四万温泉へ行ったのはもちろん温泉が目当てだったのだけれども、同行者ともども事実上の初訪問だったので、観光的な楽しみも追求したい=近くの見どころを回ってみよう、ということになった。
すぐに思いつくのは温泉街をぶらぶら散歩することで、他にも調べてみるとダムとか滝とか甌穴とかのスポットがあるとわかった。
5つの地区からなる広い四万温泉全体を網羅的に押さえたわけじゃないけど、時間の制約もある中で、典型的なスポットは一応見たって感じかな。
温泉街のメイン通りは素朴な雰囲気の旅館や土産物店が並んで、古き良き時代の風情があるといえばある。しかしながら閉店ガラガラのお店が多いし、歩く人も少なくてどうにも活気がない。泊まり客が到着する時間にはまだ早いのだろうか。
通りに沿って流れる四万川を見ながら奥へ奥へと進んだ。
やがて萩橋に到着。橋を渡ったところに「河原の湯」なる無料の浴場があった。大きくはない。写真を撮ったつもりでいたらどうやら忘れていたようだ。利用時間外だったので見るだけで終了。
すぐ近くに四万温泉のバス停があって隣にはお土産屋さん。そこに飲泉できそうなお湯がチョロチョロ流れ出ている場所を発見。分析書が貼ってあるから温泉のはずだ。
四万温泉と関連してよく名前があがる旅館「積善館」。赤い橋とレトロな趣きの木造建築で知られる。ジブリ映画「千と千尋の神隠し」のモデルになった旅館だとも言われているね。※モデルについては諸説あります。
写真左側にちらっと写っている建物はコンクリート製。実際に泊まる部屋はそちらになるのかなあ。と思ってしまうくらい年季の入った中央の本館である。こりゃあみんなの興味を引くわね。
そして最も「千と千尋」風な右側の建物の全体像がこれ。
建物の下部だけデザインが違う。積善館のお風呂(元禄の湯)は大正ロマンあふれる洋風テイストで有名だから、あそこが元禄の湯だろう。知らんけど。
週末だったせいか、なかなか人の通りが絶えないから、人間が写ってない積善館単独の写真を撮るのは結構大変。四万温泉で一番栄えている場所といっても過言ではない。
路地が落合橋に到達したところで引き返すことにした。宿泊先のあやめや旅館や積善館のある新湯と呼ばれる地区はたぶんここまで。橋から奥はゆずりは地区になる。
さて、帰り道では「塩之湯飲泉所」へ寄ってみた。
名前からして塩辛いのを予想してちょっと飲んでみると、そんなでもない。軽く一口にも満たない量だったせいか。ごくごく飲んだら違う印象を持ったかもしれない。胃腸に効くようだから用法・用量を守ってどうぞ。
最初の目的地は湖よりもっと奥にある「しゃくなげの滝」。道を普通に猿が歩いてるんですけど…。滝前の駐車場には簡易な鐘つきスタンドが設置されていた。熊よけじゃないの、これ。念のためにカーンと鳴らしておいて滝見学開始。
これがしゃくなげの滝。秋とはいえ葉っぱはまだ緑。紅葉すれば見事な光景になるだろう。
滝は2~3の段を作りつつ落ちており、下の方はすっかり見事なカスケードになっている。見るからに澄んだきれいな水って感じであった。
青くない。きれいだけと青くはない。どっちかといえば緑に近い。常磐線の帯の色。前夜に雨が降った影響かもしれない。あと水位がやけに低い気がする。
下流側はダムのすぐ近くに公園ができていた。道の上に「世のちり洗う四万温泉」って白いペンキで書いてあるように見える。群馬県民のバイブル・上毛かるたのフレーズだって。あとで行ってみよう。
ダムそのものの写真も忘れずに撮っておかないと。模様のついたコンクリート壁がちょっと変わってる。
ダム湖側もいっときましょうか。
カフェを併設しているみたい。四万ブルーを眺めながら滞在できるんだろうから、この日はだめだけど青くなる条件が整う日はいい思い出になりそう。
再び天端の方へ戻りつつ、ふと下流側に目をやると…はるか下の草むらの中に何かいるッ! まさかのカモシカ!
生のカモシカを見るのが初めてなんで、つい興奮してしまった。決してイノシシではない。他のアングルを捉えた写真から判断するとカモシカで間違いない。こんな人の気配のする場所で草をむしゃむしゃ食ってるとは。
そしてなんとダムのすぐそばまで近づくことができるのだ。これは珍しい。模様のついたコンクリート壁には触ることすらできてしまう。“ダムとのふれあい”が単なるスローガンではないってのがすごい。
四万川ダムはなかなか面白い。四万ブルーが見えるとか紅葉の季節とかは格別にいいだろうね。
カフェの敷地っぽいところが駐車場になっている。そこから少しだけ歩いて階段を下りていくと四万川の河岸に着く。たしかに丸い穴のような箇所がある。
近寄っていくとはっきりわかる。加えて水の色がやや青みがかっているから、これをもって四万ブルーを見たことにしよう。
岩伝いに上流の方へ行ける。もちろん限界はあるが。こちらにも穴がありまっせ。
大小8つの穴があるとのことだけど、素人目にはよくわからない。これとそれとあれ…とカウントするのは難しい。とにかく変わった地形で一見の価値はある。穴だけでなく周囲の岩も普通じゃない感じで見どころだ。
以上で四万温泉の観光はおしまい。2日目の滝~ダム~甌穴群は全部で2時間だった。我々のようにチェックアウト後の帰りがけに、っていうのがちょうどいいかもね。
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すぐに思いつくのは温泉街をぶらぶら散歩することで、他にも調べてみるとダムとか滝とか甌穴とかのスポットがあるとわかった。
5つの地区からなる広い四万温泉全体を網羅的に押さえたわけじゃないけど、時間の制約もある中で、典型的なスポットは一応見たって感じかな。
四万温泉街をぶら散歩
萩橋のたもとにある河原の湯
話は2日間に分けられる。まずは旅の初日。四万温泉「あやめや旅館」に早めチェックインしてすぐに入浴を楽しんだ我ら一行。夕食前にもう1回入る気マンマンなのだが、それまでの空き時間に温泉街を散歩してみることにした。温泉街のメイン通りは素朴な雰囲気の旅館や土産物店が並んで、古き良き時代の風情があるといえばある。しかしながら閉店ガラガラのお店が多いし、歩く人も少なくてどうにも活気がない。泊まり客が到着する時間にはまだ早いのだろうか。
通りに沿って流れる四万川を見ながら奥へ奥へと進んだ。
やがて萩橋に到着。橋を渡ったところに「河原の湯」なる無料の浴場があった。大きくはない。写真を撮ったつもりでいたらどうやら忘れていたようだ。利用時間外だったので見るだけで終了。
すぐ近くに四万温泉のバス停があって隣にはお土産屋さん。そこに飲泉できそうなお湯がチョロチョロ流れ出ている場所を発見。分析書が貼ってあるから温泉のはずだ。
四万温泉のランドマーク・積善館
もうちょっと奥へ行くと突然わらわらと人だかりができていた。みんな一生懸命に記念撮影をしている。こ、これは…。四万温泉と関連してよく名前があがる旅館「積善館」。赤い橋とレトロな趣きの木造建築で知られる。ジブリ映画「千と千尋の神隠し」のモデルになった旅館だとも言われているね。※モデルについては諸説あります。
写真左側にちらっと写っている建物はコンクリート製。実際に泊まる部屋はそちらになるのかなあ。と思ってしまうくらい年季の入った中央の本館である。こりゃあみんなの興味を引くわね。
そして最も「千と千尋」風な右側の建物の全体像がこれ。
建物の下部だけデザインが違う。積善館のお風呂(元禄の湯)は大正ロマンあふれる洋風テイストで有名だから、あそこが元禄の湯だろう。知らんけど。
週末だったせいか、なかなか人の通りが絶えないから、人間が写ってない積善館単独の写真を撮るのは結構大変。四万温泉で一番栄えている場所といっても過言ではない。
飲泉するなら塩之湯飲泉所
さらに奥はラーメン・スナック・スマートボールなどの店がひしめく細い路地。積善館から流れてくる観光客が歩いているし、ノスタルジックを売りにできそうな気もするんだけど、やっぱり閉店ガラガラ状態が目立つ。伊香保の石段街のようにはいかないみたいだな、うーん。路地が落合橋に到達したところで引き返すことにした。宿泊先のあやめや旅館や積善館のある新湯と呼ばれる地区はたぶんここまで。橋から奥はゆずりは地区になる。
さて、帰り道では「塩之湯飲泉所」へ寄ってみた。
名前からして塩辛いのを予想してちょっと飲んでみると、そんなでもない。軽く一口にも満たない量だったせいか。ごくごく飲んだら違う印象を持ったかもしれない。胃腸に効くようだから用法・用量を守ってどうぞ。
自然豊かな奥四万湖エリア
しゃくなげの滝の優美な姿
旅の2日目。旅館をチェックアウトした我々は車で月見橋というところまで戻ってから四万バイパスに入る。温泉街の道は狭いのでバイパスを使った方がスムーズだ。目指すは最奥部の奥四万湖。最初の目的地は湖よりもっと奥にある「しゃくなげの滝」。道を普通に猿が歩いてるんですけど…。滝前の駐車場には簡易な鐘つきスタンドが設置されていた。熊よけじゃないの、これ。念のためにカーンと鳴らしておいて滝見学開始。
これがしゃくなげの滝。秋とはいえ葉っぱはまだ緑。紅葉すれば見事な光景になるだろう。
滝は2~3の段を作りつつ落ちており、下の方はすっかり見事なカスケードになっている。見るからに澄んだきれいな水って感じであった。
四万川ダムからの四万ブルーは、なしよ
お次は四万川ダム。天端を車で通れるようになっていて(ただし時計回りの一方通行)、どちらの側にも駐車場がある。このダムによってできた奥四万湖は四万ブルーと呼ばれる美しいコバルトブルーを呈するそうなので期待して見てみると…。青くない。きれいだけと青くはない。どっちかといえば緑に近い。常磐線の帯の色。前夜に雨が降った影響かもしれない。あと水位がやけに低い気がする。
下流側はダムのすぐ近くに公園ができていた。道の上に「世のちり洗う四万温泉」って白いペンキで書いてあるように見える。群馬県民のバイブル・上毛かるたのフレーズだって。あとで行ってみよう。
ダムそのものの写真も忘れずに撮っておかないと。模様のついたコンクリート壁がちょっと変わってる。
ダム湖側もいっときましょうか。
カフェのある資料館
付近にはダム資料館もある。こしきの湯っていう施設名も併記されているんだけど、どこにあるのか・今もあるのか・入浴できるのかは謎のままだった。資料館の内部はこんな感じ。カフェを併設しているみたい。四万ブルーを眺めながら滞在できるんだろうから、この日はだめだけど青くなる条件が整う日はいい思い出になりそう。
再び天端の方へ戻りつつ、ふと下流側に目をやると…はるか下の草むらの中に何かいるッ! まさかのカモシカ!
生のカモシカを見るのが初めてなんで、つい興奮してしまった。決してイノシシではない。他のアングルを捉えた写真から判断するとカモシカで間違いない。こんな人の気配のする場所で草をむしゃむしゃ食ってるとは。
日向見公園でダムに接近
車で資料館の先のちょっとした展望台にも行ったけど割愛します。ダム関連の最後は先ほど天端から見下ろした日向見公園。川沿いに遊歩道があってダムを正面から見ることができる。そしてなんとダムのすぐそばまで近づくことができるのだ。これは珍しい。模様のついたコンクリート壁には触ることすらできてしまう。“ダムとのふれあい”が単なるスローガンではないってのがすごい。
四万川ダムはなかなか面白い。四万ブルーが見えるとか紅葉の季節とかは格別にいいだろうね。
自然が作った不思議な穴…四万の甌穴群
お次はバイパスをずーっと戻って、四万温泉を出てしまうくらいのところにある「四万の甌穴群」。甌穴とは川底に丸く開いた穴。かめ穴ともいう。…栃木の龍王峡にもかめ穴ってのがあったな。カフェの敷地っぽいところが駐車場になっている。そこから少しだけ歩いて階段を下りていくと四万川の河岸に着く。たしかに丸い穴のような箇所がある。
近寄っていくとはっきりわかる。加えて水の色がやや青みがかっているから、これをもって四万ブルーを見たことにしよう。
岩伝いに上流の方へ行ける。もちろん限界はあるが。こちらにも穴がありまっせ。
大小8つの穴があるとのことだけど、素人目にはよくわからない。これとそれとあれ…とカウントするのは難しい。とにかく変わった地形で一見の価値はある。穴だけでなく周囲の岩も普通じゃない感じで見どころだ。
以上で四万温泉の観光はおしまい。2日目の滝~ダム~甌穴群は全部で2時間だった。我々のようにチェックアウト後の帰りがけに、っていうのがちょうどいいかもね。
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