含硫黄源泉3本の矢が支えるにごり湯 - 多宝温泉 だいろの湯

多宝温泉だいろの湯
暦の上では秋だけど実際は猛暑が終わらない時期の新潟下越遠征、ラストは多宝温泉だいろの湯だ。新潟市西蒲区にあり、大まかなくくりでいえば岩室温泉になるだろうか。岩室温泉の旅館「めんめん亭わたや」と姉妹館の関係にあるようだし。

日帰り温泉としては贅沢に3本の源泉を利用している。主要なお風呂が3つ(数え方次第では4つ)あって、それぞれに湯の色や温度が違っていた。共通していたのは硫黄のタマゴ臭を感じる濁り・半濁り湯だったこと。新潟市民にとっての近い遠いはよくわからないけど、旅に出るぞと気負わなくても行けそうな場所にこの泉質はうらやましい。

また、露天風呂はぬる湯と呼べるクールな温度で長湯可能。こいつはうれしいですな。

多宝温泉だいろの湯へのアクセス

2025年春から秋の土日祝限定で運行された「にしかん観光周遊ぐる~んバス」ならJR越後線巻駅や弥彦線弥彦駅から当館まで来ることができた。このバスがその後も継続するのかどうかは本記事執筆時点でわからない。ほかに巻駅・岩室駅を経由して岩室温泉まで行く路線バスは平日3便のみで土日祝は走っていない。仮にもし岩室温泉まで来たなら、そこから当館まで徒歩10分。

さて、おじさんはレンタカーで国民宿舎梅花皮荘(山形県小国町)塩の湯温泉ふれあい館・サンセット中条(胎内市)を経由してだいろの湯へ向かっていた。下道でトータル130kmだから結構な距離だ。幸いにも高速道路のような国道7・8号(新新・新潟バイパス)のおかげで新潟市街の混雑や信号待ちを避けて信濃川を渡るところまで行けた。

ただし新潟バイパスは慣れていないとレーン取りが難しい。左レーンを走ってたらそのまま予定外のIC出口に吸い込まれたりするし。真ん中レーンで標識や周囲の様子をうかがいながら走るしかない。最後に出るべき黒埼ICは何も考えずに流されると有料の北陸道に接続してしまうっぽい。要注意。

あとはカーナビの指示する通り、方向感覚もよくわからないままに走ってたら岩室温泉まで来た。ほーう、ここが岩室温泉か。古くからの温泉街らしく、細い道&集積して立つ旅館群って感じ。いったん温泉街を抜けて少し走るとだいろの湯が現れる。このようなタワーが目印だ。足元にあるのは源泉施設かな。
だいろの湯入口に立つタワー
駐車場は広くて収容力大。満車になることは考えにくい。


タマゴ香る硫黄泉を3つの源泉で

飲泉所のある日帰り温泉は珍しいかも

玄関横には飲泉所があった。日帰り専門施設で飲泉できるのは珍しいね。コップをもらうのが面倒なので手のひらで受けて飲んでみた。うん、硫黄泉のタマゴ風味ですね。
だいろの湯の飲泉所
では入館。左手の下足ロッカーは使用中のところがすいぶん目立つし、見えてる範囲の人の多さとごちゃついた空気感からして明らかに混雑状態。一般の行動パターンを考えたら客が集中しても仕方のない曜日・時間帯ではあった。

フロントに下足ロッカーキーを預けて料金をお支払い。タオル持参なら990円。引き換えに脱衣所ロッカーキーの腕輪を渡される。館内は売店コーナー・食事処・休憩コーナーなどひと通り揃っているが、どこも人がわんさかいてカメラを向けるのが憚られる。

3種類の源泉を提供

館内探検のようなことはやめて素直に男湯へ。脱衣所では腕輪の番号に対応したロッカーを使う。上着をハンガーにかけられる縦長タイプだったっけ。分析書というか成分説明は3本の源泉に対応して1,2,3号泉について掲示されている。

1号泉=含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉、低張性、弱アルカリ性、高温泉、源泉温度55℃
2号泉=含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉、低張性、アルカリ性、低温泉、源泉温度25℃
3号泉=含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉、低張性、アルカリ性、高温泉、源泉温度45℃

面白いことに、熱い源泉をあつ湯、ぬるい源泉をぬる湯として提供するのでなくて、熱交換器を使用して温度を調整しているため、以下に記すように源泉温度と実際の体感温度にギャップがあるのだ。

こんなに広くていいですか?…大庭園露天風呂

浴室の洗い場は17名分。さっそくいきましょう。まず目につく浴槽は10名くらい入れそうなL字型をした内湯。ここのお湯は上記2号泉を使っているのに今回体験した中では一番熱かった。適温の範疇で熱め寄りってところだ。お湯は白濁して底は見えなかった気がする。硫黄のタマゴ臭はしっかり。熱かったし、妙に混んでてわちゃわちゃしてたからすぐに出た。

露天エリアに設けられた建物内の浴槽はかなり広い。50畳大庭園露天風呂だそうだ。露天風呂といっても屋根付きの建物内であり、壁を取っ払ってあるので半露天風呂に近いかもしれない。岩風呂ではなくて真四角なプールのような形状だ。

こちらは最も熱い1号泉を用いているが、体感的には先の内湯よりも入りやすい適温だった。半露天で広い分だけ冷めやすいのかね。

お湯の見た目は緑が前面に出てきて緑白濁と呼びたい色を呈している。浴槽の底は見えなかったかと。かなり広いおかげで人口密度は低めに抑えられ、好きな場所を陣取れる。一部は浅く作られており寝湯~半身浴のような格好で浸かる。そこ以外はやや深め。湯の花や泡付きは確認できずでタマゴ臭はしっかり。広さ・雰囲気からして当館のメインを張る浴槽だろう。

ぬる湯として楽しめる、3号泉の露天風呂

ほかに岩風呂ぽくデザインした浴槽もある。2つ並んだ浴槽が一部でつながっているようにも見えるし、1つの浴槽が中央でくびれて2区画に分かれたようにも見える。いずれにせよ両者間を人もお湯も自由に行き来できる。区画の一方は屋根あり、他方は屋根なし。自分は屋根あり側にだけ浸かったけど、たぶんお湯の特徴や温度は屋根なし側も同じだろう。サイズは屋根あり・なしともに10名規模。

こちらは3号泉を用いている。しかし浸かってみると体温と同じか、やや低いくらいのぬる湯になっていた…ぬる湯好きなので一向にかまいません。ちょうどいいやと思ってここで長居することに決めた。

お湯は薄緑の半透明。濁りは弱まっている。タマゴ臭も先の2つに比べれば弱い。湯の花・泡付きなし。個人の感想だが、当時はあまりにお客さんが来て大盛況だったために、お湯がいささか鈍っているのではないかと思った。別の時に来ればまた違った感想を抱いた可能性はある。なんにせよクールで爽快だからずいぶん長湯した。

ちなみに露天エリアには打たせ湯もあったみたい。チェックし忘れたな。加えて岩風呂的浴槽の前は腰掛けたり寝転んだりできる休憩スペースになっているのだが、そこもお客さんでぎっしり。すごい集客力ですな。

最後に大庭園露天風呂にちょっと入って終了。トータル70分くらい滞在したかな。長く入りすぎて硫黄の匂いが体に染み付いちゃったんじゃないかと思ったら、案の定、だんだん体が焦げ臭くなってきた。この後まだ食事したり新幹線に乗ったりするんだけど、席が近い人から温泉テロって呼ばれそう…多宝(途方)に暮れるわ。


おまけ:地元密着の回転寿司で一人打ち上げ会

燕三条駅前でレンタカーを返し、乗りたい新幹線まであと70~80分。よし計画通り。駅近辺で一杯飲んでちょっとつまもう。で、鼓響という回転寿司に入ってみた。燕市ローカルのチェーン店みたいだし、地元の珍しいネタがあるかもしれない。

ぼっち客ゆえカウンター席にすんなり入れた。出る頃にはだいぶ混んできて空席待ちの列ができてたから、夕食にしては早めの時間に着いたのがラッキーだった。結果的にはお財布事情もありポピュラーなネタをいただきましたけど、今年初めてさんまを食べたのが収穫といえる。

店を出たら駅ナカで自分用お土産を物色。居酒屋新幹線2の燕三条編に出てきた洋梨のお酒(福顔酒造ルレクチェ)を買い、新幹線車内では飲まずに家までお持ち帰りした。

地元に着いたらモワッとした熱帯夜の空気がお出迎えでゲンナリ。いいかげん、次の遠征までには涼しくなってくれよ〜。