観光客向け、熱き飯坂の入門編にどうぞ - 飯坂温泉 波来湯

飯坂温泉 波来湯
福島遠征の帰りに飯坂温泉へ寄ってみた。秋保・鳴子とともに奥州三名湯に数えられる、由緒ある温泉地だ。※奥州三高湯というのも別にあるからややこしい。

鉄道駅からすぐ温泉街というアクセスの良さは、車に頼らない今回にとって好都合。問題は、ぬる湯派なのに熱いので有名な飯坂温泉へ来てしまって、さてどこのお風呂に入ればいいんでしょうか。なにがなんでもあつ湯は絶対無理ってわけではないけれど。

事前にいろいろ調べて現地でもぎりぎりまで迷ったあげく、共同浴場の波来湯へ行った。ガチで熱い浴槽だけでなく、適温の浴槽もあるとのことだったので、まあなんとかなるだろうと。結果的には両方へ交互に入る体験をした。熱い方は本当に熱い。

飯坂温泉・波来湯へのアクセス

ローカル鉄道に乗って

朝、岳温泉・陽日の郷あづま館をチェックアウトして、バスで二本松駅→JR東北本線で福島→福島交通飯坂線で飯坂温泉駅へ移動した。飯坂線の福島駅は、島式ホームの片側が当路線、反対側が阿武隈急行線になっている。だから何?って話だが、なぜか「おー、別会社線が同居してる」と少し浮かれてしまった。

福島から終点の飯坂温泉までは23分。飯坂温泉駅のホームは駅舎から1フロア下にあるつくり。
飯坂温泉駅
駅を出たところに無数の和田義盛…じゃなくて無数の飯坂真尋ちゃん。温泉むすめですね、わかります。他の温泉むすめと同様の正式スタイル(?)のパネルは道路向かいの観光案内所で見ることができる。
温泉むすめ 飯坂真尋

温泉街を鯖湖湯までぶらぶらしてみる

徒歩1分かそこらですぐに波来湯を見つけた。せっかくだからもうちょっと温泉街を探索してみよう。
駅からすぐの波来湯
9軒ある共同浴場のうち、最も有名で観光客にもオープンといわれる鯖湖湯を目標に歩いていくと、途中で円盤餃子のお店を発見。そういえば福島のご当地グルメに円盤餃子ってのがあったな。ひとりで食べ切れる量なのかな…どのみち2軒のお店を見つけてどちらも「5時開店」だったから昼間はお呼びでない。

はい、鯖湖湯に着きました。なんとも風情のある建物だ。実際見ると興味が湧いて入ってみたくなるね。
鯖湖湯
しかし波来湯よりも熱いらしいしなあ。ひとこと周囲に声かけすれば加水OKとの情報もあるけど、ちょっと気がひけるなあ。やっぱり遠慮しておく。ちなみにすぐそばには足湯があった。
鯖湖湯そばの足湯

足湯がある旧堀切邸

足湯といえば、鯖湖湯からほど近い旧堀切邸という観光スポットにも足湯があった。旧堀切邸は江戸時代の豪商の屋敷や土蔵を見学できるように整備したもので入場無料。
旧堀切邸
1個1個の展示品をじっくり見ていくと30分では収まらないだろう。足湯を利用したらさらにプラス。今回は超ダイジェストモードでさらっと切り上げてしまった。やっぱり入浴先は波来湯にして、そろそろ向かうとしよう。

以上は駅から徒歩6~7分圏内の、温泉街の一部である。温泉街全体はもっと広くて、ずっと先の方まで旅館やホテルがあるし、奥飯坂・穴原温泉と呼ばれるあたりになると駅から2~3km離れている。


飯坂温泉の入門編的な波来湯

熱さ番付の怖すぎる数字

波来湯の建物に入ってみると、受付も何もない。どうやら本体は地下1階にあるようだ。エレベーターもしくは階段で下りていくと待合室や受付があった。テラスへ出ると摺上川を望むことができる。
波来湯のテラスから見た摺上川
入浴料は300円。中にシャンプーや石鹸はないから、必要であれば別料金でこれらを買うことができるしレンタルタオルもある。手ぶらで来てもなんとかなる。

受付の右が男湯。脱衣所はそんなに広いわけではない。リュック程度の荷物なら十分入る100円リターン式ロッカーが備えてあるのは旅行者には助かる。壁に貼ってある分析書によると「アルカリ泉単純温泉」。はっきりと書いてないが、適温の浴槽に加水してる点を除いて源泉かけ流しだと思われる。

ちょっと怖かったのが「公衆浴場熱さ番付」のポスター。波来湯と鯖湖湯は温度が低い方のツートップだった。一方で横綱は70℃近いんですけど…。人間が浸かる温度じゃないぞ。あー波来湯にしておいて良かった。

適温の浴槽はなじみやすくてありがたい

浴室内にカランは4台。先述の通り石鹸やシャンプーの類は置いてない。さあここからが勝負どころだ。落ち着いてゆっくりと室内を観察する。温度表示電光板付きの浴槽が2つあり、手前側が熱くて奥側が適温に調整されているようだった。

まずは奥の方へ浸かる。温度表示は42℃。体感的にもわりと普通の温度でほっとした。お湯の見た目は完全なる無色透明で匂いはそれっぽい温泉臭。大きさは4名サイズで、当時は入れ代わり立ち代わりで常時2~3名入ってるような感じだった。

客がどんどん入って来るもお湯がヘタれてはおらず、湯質と浴感はなかなか良い。入りやすい温度といってもそこは42℃、ずっと居続けるようなものではなく、またスケジュールで動く観光客が多いからか、回転率は高い。こちらの浴槽にしか入らない客も多い。

覚悟を決めて高温の浴槽にトライ

よし、じゃあいよいよ手前の熱い方へトライするか。温度表示は45℃。数字だけを見ればなんとかなりそうな気はする。2~3名サイズの小さめ浴槽だが利用客はたまにポツポツくらい。

ではいきます…うあ熱っつぅーーー!! わかっていてもこれはきつい。ヒリヒリと痛いくらいの波状攻撃が襲いかかってくるぞ。なるべく体を動かさず、波を立てないようにじっとしているしかない。あつ湯で知られる宮崎のコスモス温泉を数週間前に体験ずみという実績を心の支えにして飯坂の湯に身を委ねた。これで熱さ番付下位ってのがおそろしすぎる。

再び奥の浴槽へ移動したらほっとした。冷温交互浴ではないけれど3℃の差でこうまで違うとはね。気持ちに余裕が出てきたので、頃合いを見て再び熱い方へ。うぎゃ熱ぃぃ→ふぅ適温だー、を最終的には3往復以上やったはず。指先のシワシワや肌のツルスベ化を見れば温泉効果は一目瞭然。

いつもの立ち寄り湯よりは短い時間であがったけど、熱さを考えたら十分でしょう。駅へ戻って電車に乗ってもまだ足先にひりつく感覚が残っていた。それが嫌かといえばそんなことはなく、逆にマッサージ後のような心地よさもあった。

べ、別に、あつ湯派になったわけじゃないんだからね!