今回の旅先である波照間島へ本州から直行することはできない。いったん石垣島を経由する必要がある。そこで我ら一行は初日を石垣島観光にあてて翌朝の船で波照間島へ渡った。また、帰りは羽田への便に乗るまでの半日の間にも石垣島を回っている。
本記事では石垣島の観光スポットについて書いてみようと思うが、時系列のストーリー形式だと、どうもうまくまとまらない。そこで各エピソードを4つのグループに分類して再構成した。
分類先のグループは、海の景色・灯台・洞窟・ダムの3種類と、あと“その他”。数が多いからショートコメントの羅列になっちゃったし、割愛した見学先もある。
海の景色のおすすめスポット
1. 川平湾
石垣島といえばここ。定番。いかにも南国風なエメラルドグリーンの海と白い砂浜に目を奪われる。現地へ到達せずとも、車で走っていると川平湾を展望できる場所がいくつかあった。「今夜は雨が降ります」という予報に向かって雲がどんどん厚くなってきてる中でこの青さだもんなあ。
現地の浜を歩いてみると、海面のスカッとした青さはやや減退していたが、砂粒は超白くて超細かい。映画やドラマに出てきそうな雰囲気であることは変わらない。
近くの展望台から見下ろすと冒頭写真のような風景になって鮮やかさが際立つ。グラスボートで湾内めぐりすれば、魚を観察する楽しみもあるから、時間に余裕があればどうぞ(我々は時間の都合でパス)。
2. 玉取崎展望台
肉眼だとしばらくその場を離れたくないほど鮮やかできれいだったのに、スマホで撮ったら上の写真のように微妙に渋い感じになってしまった。にわかに黒い雲が湧いてきたせだろうか。雲のかかっていない方角を狙って一番うまく色が出たのがこちら。
なお、玉取崎展望台へ看板を見ながら進んだら、国道390号から枝分かれするアプローチ道路を経て駐車場にたどり着いた。しかしカーナビはなぜか目的地に到着した扱いにしてくれなかった。国道沿いのバス停近くに古びた駐車スペースと古びた狭いアプローチ道があったけど、ナビはそちらを想定していたのだろうか。
3. バンナ公園
バンナ公園そのものはバンナ岳を取り巻く一帯に設けられた広大な公園で、遊歩道・吊り橋・広場・さまざまな展望台がある。海の景色という切り口でいえば「南の島の展望台」「渡り鳥観察所」もいいけど、ここでは「エメラルドの海を見る展望台」をあげておこう。当時見えた色はエメラルドではなかったが…。
石垣島から近い竹富島はかなりくっきり見える。そして西寄りに目を向けると、遠くの方にうっすらと西表島も見えた。
西表島の手前に少し濃い筋が2つ見えるうちの左側は朝ドラ「ちゅらさん」の舞台にもなった小浜島と、右の小さい筋は嘉弥真島ではないかな、たぶん。ばっちり晴れてる時に来てみたかったね。
海といえば灯台も見逃せない
4. 平久保埼灯台
石垣島最北端。柵があって灯台のすぐそばまで近寄ることはできない。むしろここは海の景色グループに分類してもいいくらい、海がきれいに見えるスポットだ。東の方角がとくに感動的。午後だと逆光にならなかったし。
それにしても風がめっちゃ強い。風に抗して立っているのが楽ではないし、うっかりすると体ごと持ってかれそうになる。スマホを取り出すと風に飛ばされそうだった。身につけているものを含めて、いろいろ気を付けましょう。観光スポットとしてはおすすめ。多少遠くてもわざわざ行く価値あり。
5. 御神埼灯台
なんとなく北海道の神威岬を連想した。そんなにたくさん歩かなくても、わりとすぐ先端に達するのだが、波の向こうに一風変わった岩が見える。落ちそうで落ちないやつ。
ご当地はテッポウユリの自生地であり、訪れた当時も多少咲いていた。4月頃がおすすめとのこと。
6. 観音埼灯台
ここは灯台のすぐそばまで行ける。灯台は円柱形じゃなくて角柱形をしていた。車で向かう場合、近くへ行けるだけ行ったどん詰まりに1~2台停めておけるスペースがある。混んでる時は近所の唐人墓に立ち寄るついでにそこの駐車場を利用するのをおすすめする。
観音崎は夕日スポットでもある。西側に海が開けていて沈む夕日が美しい、らしい。当時は残念ながら曇っていてベストな眺めではなかった。
この状況で日没までずっと佇んでいなくてもいいか、早めに切り上げて飲みに行きますか、という展開になった。それはそれでうれしいでござる。
結構本格的な鍾乳洞あり
7. 石垣島鍾乳洞
途中に水琴窟という音を奏でる一角があった。水滴が落ちる地点に金属製の皿を置いて、地点ごとに異なる音が鳴るようにしている。また別の場所ではイルミネーション演出をしていたり。単に通路があるだけじゃなく細かい仕掛けあり。
後半にあったトトロと名付けられた鍾乳石が面白かった。
…うん、まあ、そう言われればトトロに見えなくもないね。
8. サビチ鍾乳洞
三角コーンのようにはっきりした形の鍾乳石というよりは“ふわっとした”形状が目立つ。あいまいな形容でなんだか分からないでしょうな。代わりといってはなんだが、同時に露出したサンゴの化石群をはっきりと確認することができる。
外へ抜けて海側へ出ると、隠れ家風の落ち着けるいい場所があった。
ダムは漢のロマン
9. 石垣ダム
石垣ダムも然り。このダムのスケールを感じるには、ダムのすぐそばよりもバンナ公園内のカンムリワシ展望台から見下ろすのがよいと思う。
10. 底原ダム
高低差はなく、下流側は川の土手ぽい坂があって、あとはずっと草地。水はきっとどこか脇の方にある放水路を通じて流しているのだろう。
11. 真栄里ダム
真栄里ダムと底原ダムは近いからセットで見学できるだろう。
12. 名蔵ダム
ここの天端も結構長くて車両は通れないが、遠くてもゴールが見えているから頑張る気になる。反対の端まで歩いてみた。
放水路のあたりの干からび風・ひびわれ模様が何ともいえず。
その他といえどもインパクト大
13. 米子焼工房シーサー農園
びっくりしたのは店の奥に農園が広がっていて…いや、農園じゃなく巨大オブジェの展示場というべきか。人間よりずっと大きい米子焼シーサーがあちこちに建立されていた。この大きさでこのデザインは、なんとなく岡本太郎を連想してしまった。
中にはもうシーサーだかなんだかわからないやつらも。不条理系の夢に出てきそうでやばい。
* * *
こうして挙げてみると結構いろんなところへ行ったんだな。コース選定を石垣島旅行経験者におまかせしたのが良かったのだろう。我々が興味を持てそうなスポットを中心に、押さえるべきところは押さえて効率的に回れたと思う。
(参考)2023年・石垣島再訪記
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