和モダンクールなスタイリッシュ美肌湯 - おふろcafe bijinyu

おふろcafe bijinyu
美肌湯と書いて「びじんゆ」。そんな名前の日帰り温泉が静岡市街にあった。おっさんには全く縁もゆかりもないキーワードだが、行ったからってバチは当たるまい。2017師走の静岡一人旅の帰りに寄ってみた。

正式名称は「おふろcafe bijinyu」というらしい。eの上にダッシュ(')みたいなのが付いてるやつな。もうこの時点でナウなヤング向けにフォーカスしたスタイリッシュ・アーバン・スパって感じ。実際の店舗もそんな雰囲気ながら、それだけを頼りにはしていない。お風呂は2種類の温泉を提供する本格派だ。

加えてまったりダラダラできる空間がヤバイ。はまっちゃう人続出の予感。ある意味での蟻地獄だぜよ。

おふろcafe bijinyuへのアクセス

おふろcafe bijinyu(以下、美肌湯と表記)へはJR静岡駅からバスで10分、妙見下停留所で下車して徒歩2~3分。複数系統のバスが通る停留所だから日中なら10分に1本くらいの頻度はあてにできる。

自分は前泊地の梅ヶ島温泉から静岡駅へ向かうバスに2時間弱乗車して妙見下で途中下車した。

バス停から歩いていくと、賑やかな街中の交通量の多い街道沿いに突然ぽこんと、山を背にした美肌湯が現れた。平日昼だというのに駐車場はほぼ満杯だ。人気ありますなー。芋洗いの不安を覚えつつ入館する。
美肌湯 満杯の駐車場

二枚看板の温泉

まさに優雅な“おふろカフェ”

下足箱に靴をしまって受付で利用コースを告げる。60分・90分・120分とフリータイムのコースがある。設定時間をオーバーしたら自動的に上のコースへ移行するということで、とりあえず60分コースを申し込んだ(結果的には120分コース・980円を出場時に支払った)。

腕輪を受け取って大浴場へと向かう。目に入る館内のあらゆるものが新しくてスタイリッシュだ。なにせ湯上がり処がこれだもの。近くに雑誌スタンドがあり、ソファで優雅に読んでいる客が数名。なんじゃこりゃあ。
美肌湯 湯上がり処
無料のコーヒーサービスもある。なるほどここはおふろカフェと呼ぶにふさわしい。
美肌湯 コーヒーサービス

籠上温泉とカブラヲ温泉

美肌湯では2種類の温泉が提供されている。一つは当地で湧出する籠上温泉。PH9.9を誇るアルカリ性。脱衣所の分析書には「単純硫黄温泉、低張性、アルカリ性、温泉」とあった。加水なし、加温・循環。消毒あり。

もう一つは硫黄分の強いカブラヲ温泉。2キロ離れた西ヶ谷カブラヲの源泉をタンクローリーで運んできている。関係ないけどなぜだか田口トモロヲを連想するのであった。分析書によれば「含硫黄-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉、低張性、アルカリ性、低温泉」。加水・加温・循環なしの消毒あり。

脱衣所のロッカーに服をしまって、さあ浴室へ。恐れていたほどの混雑ではなくてホッとした。客の数は10名くらいだろうか。洗い場にカランはたくさんあるから困ることはない。古びたところはなく明るい雰囲気だ。

あつ湯とぬる湯が提供される籠上温泉

一番手前が座湯。中央に泡風呂と籠上温泉風呂が並んでいる。泡風呂は細かい泡(炭酸泉?)のところ3名分と勢いよく噴き出すジェットバス3名分がつながった形。籠上温泉風呂は同じような大きさだけど8名くらい入れそう。

籠上温泉に入ってみた。無色透明無臭。熱すぎずぬるすぎずの適温。ヌルヌルがすごいわけじゃない、あっさり風味の温泉だけど、強いアルカリが肌に効く。施設名を象徴する美肌の湯といえよう。お湯は結構ドバドバと投入されている。

実はこちらは「あつ湯浴槽」ということになっている。一番奥に水風呂と並んで籠上温泉の「ぬる湯浴槽」がある。続いてぬる湯の方を試してみた。浴槽は3名規模。お湯の見た目はあつ湯と同じ。

うん、なるほど、ぬるい。体温と同じくらいの不感温度だから冷たく感じることはない。個人的には好きな温度である。あっさり風味だし長湯にはもってこいだ。じっくりと入らせてもらいました。

見た目と匂いが個性的なカブラヲ温泉

そしてあつ湯とぬる湯の中間の位置にカブラヲ温泉浴槽があった。やや高い位置に浴槽が設置されており、ちょっと段を上って入っていく感じになる。では行きますか。

おお、これは…。いかにもな温泉気分を醸し出すのはこちらの方だ。お湯は黄褐色に濁り、浴槽の底がどうにか見えるくらい。ややぬるめ。小さい黒い粒のような湯の花が舞っていた。

浴槽に近寄ったときから硫黄のタマゴ臭がしていたのだが、お湯をすくって鼻を近づけると、はるかに強い刺激臭がした。腐ったタマゴを通り越して、石油製品を焦がしたような感じ。これはあれだ、国見温泉で味わった強烈な刺激臭の第2段階・中ボスのアイツだ。強度は控えめだが特徴は似ている。

運び湯とはいえ、こんな個性的な温泉に入らせてくれるなんて、いや結構結構。籠上温泉と交互に楽しんでたら簡単に1時間経っちゃうね。この時点で60分コースはあり得なくなった。


驚異のシャレオツ空間

引きこもり不可避のライブラリー

さて、風呂の後は先述のお洒落な湯上がり処でまったりしてもいいんだけど、他のコーナーにも興味があったので2階へ上がってみた。2階もまたお洒落かつ充実した空間が展開していた。

まずリクライニングシート付きの仮眠所・休憩所。続いて漫画や雑誌が並ぶ本棚を備えたライブラリー。このライブラリーのディテールがなんだかすごい。

ソファ地の小上がりの一部が掘りごたつのようにくぼんでいる(バスタブソファ)。くぼみに入り込んで漫画や雑誌を読んでたらおこもり感が半端なさそうだ。だがどこも先客あり、埋まってた。

もっとすごいのが、人間が入り込めるようになってる二段の棚(ヒトシェルフ)。こりゃもう隠れ家・ひみつ基地だ。こんなところに落ち着いちゃったら二度と出られなくなるぞ。案の定、空きがあるように見えて近寄ると、必ず誰かがもぐり込んでいた。人間版タコツボだ。

和カフェで地ビールを

ライブラリーの入口はPC作業ができるスペースになっている。ここも人がいっぱい。残念ながらどこにも自分の居場所はなさそうだった。こりゃあ、開館と同時に場所が埋まって、あとはフリータイム料金で居続けるだろうから、最後までそのまんまなんじゃあないか? 途中参戦で空きを見つけるのは厳しそうだ。

しかし別の場所に小さめのライブラリーがあり、そちらはたまたま無人だったので写真を撮ってみた。
美肌湯 小ライブラリー
ライブラリーはもういいや、ちょっと一杯。和カフェなるこれまたお洒落な喫茶で葵ビールという地ビールの「お茶エール」をいただく。お茶の味・風味があるのかどうか、自分の舌ではわからなかったが、まあ気分ですから。料金は腕輪にピッで最後に一括精算。
美肌湯 和カフェの葵ビール

地元での人気がうかがえる

美肌湯は今どきの和モダンクールなスパであったが、年配の客もたくさん来ていた。比較的交通の便の良い市街地で、あれだけの温泉を提供してくれるから、地元にいたらお洒落云々を抜きにしても行っちゃうだろうな。

できればライブラリーで見た“おこもり空間”の一角を占めてみたかった。あの感じだと、自分のように中途半端な時間にふらっと立ち寄るのじゃ絶対空いてないだろうけどね。ディズニーランドや有馬記念みたく開門ダッシュしなきゃいけない世界なのかねえ。


【この旅行に関する他の記事】

スポンサーリンク