狩野川を眺めながら入る薬草風呂 - 湯の国会館(伊豆市)

湯の国会館
2020年は伊豆に行くことが多かった。温泉旅行っていうほどじゃないのを含めると5回。大したことない数字に見えるけど、それまでは年に1回あるかどうかだったから大躍進を遂げたといっていい。その5回目がこのたびの2泊3日グループ旅行。

目的地は西伊豆なのだが、その前にどこか立ち寄り湯をということで修善寺と月ヶ瀬・湯ケ島の間にある日帰り施設「湯の国会館」を訪れた。気軽に利用できてお湯もいいとの調査結果&直感を信じて。

個人的にはぬるめの露天風呂がありがたかった。しかもそこから見える狩野川がすばらしい。なぜ今まで当館をスルーしていたのか。こういう新たな発見があるから5回でも6回でも伊豆に行かなきゃならない、ってことか。

湯の国会館へのアクセス

一緒によく伊豆へ行くメンバーと朝待ち合わせて車で出発。平日だから高速の渋滞はずいぶん軽く、9時台にはいつもの休憩地点である道の駅・伊豆ゲートウェイ函南に着いていた。我々はもう毎回のように来ていておなじみの場所だ。ここで伊豆の各施設のパンフや割引クーポンをチェック。

隣のわさびミュージアムやめんたいパークは初秋の旅行で体験済みだったからパスして先を急いだ。道の駅からすぐに合流する伊豆縦貫道は、途中で普通車200円の料金所を2回通るかわり、かなりスムーズに走れる。

修善寺の先の大平ICで下りて国道136号を南下。だんだん天城の里らしさが漂い始めた頃、いきなりドーム屋根の建造物が姿を現した。スポーツ施設ですかね。と思う間もなく湯の国会館の看板が見えてきた。はい到着。10時ちょっと過ぎ。開店直後の時間だ。


湯の国会館のアットホームな雰囲気

高温と低温、2つの源泉

小腹が空いていたので「まず飯にしよう」と併設の食事処・キッチンエビセンへ入ろうとしたらまだ開店前だった。湯の国会館の受付で尋ねると11時からだという。そこで先に入浴することにした。

下足箱に靴をしまい、鍵をかけて受付で支払いをする。880円のところ同行メンバーの割引技がきいて780円。館内はアットホームな空気が漂い、ロビーの中央がちょっとしたお土産コーナーになっている。
湯の国会館 お土産コーナー
浴場は階段を下りた先にある。分析書は途中の廊下にあったと思う。「アルカリ性単純温泉、低張性、アルカリ性、高温泉」と「~(同様)、低温泉」だった。ほほう、温度の違う2種類があるのか。加水なし、加温・循環・消毒あり。脱衣所のロッカーは100円要りそうに見えて実は無料で使える。

マジョリティ向けに調整された内湯

浴室に入るとまず円形の小さい槽が目に入るけど、あわててかけ湯に使ってはいけない。25℃の源泉浴槽なのだ。いきなりかぶったら大変なことになる。

内湯のメイン浴槽は1列に横並びして8名サイズ。向かい合わせにしていけばもっと入れそう。お湯は無色透明で湯の花や泡付きは感知されず。塩素臭は特になく、むしろ単純温泉によくある系の匂いがした。温泉感は十分であろう。

温度は適温。ぬる湯好きの自分としてはストライクゾーンよりも熱い。でも一般受けという意味では無難な設定ではないかな。それに次のような楽しみ方がある。

源泉浴槽を利用した冷温交互浴

先ほどの源泉浴槽にチャレンジしてみた。1~2名サイズの浴槽に足を突っ込むと、うわー冷てー。サウナ利用者が水風呂的に使う想定だな。しかしせっかくの源泉なので頑張って腰までは浸かってみた。それ以上は無理。

温度を除いて特別な違いはわからない。なんとなくぬるりとした肌触りが強い気もしたけど、たぶん気のせいだろう。

しばらく浸かって腰から下が冷え切ったところで再びメイン浴槽へ。いわゆる冷温交互浴だ。うおーアツクナーイ!…冷え冷え感とほかほか感が同時に襲ってくるような不思議な感覚は癖になるね。いつもならこの繰り返しを何度も何十分もやってしまうところ、今回は時間の都合もあったので露天風呂の体験を優先した。

なお内湯に洗い場は6名分あった。


極楽ぬる湯の露天風呂

どちらもぬるい、岩風呂と薬草風呂

露天風呂は2つ。手前に6名サイズの岩風呂。こちらのお湯は内湯よりもずっとぬるい。こいつはありがてえ。ホッとした気分でしばらく浸かっていた。見てると気持ちよさそうにじっと目を閉じて、寝湯はできないけど縁に頭をもたれて極楽気分ぽいおじさま達がポツポツいた。

奥にある露天風呂は4~5名サイズでお湯の色がクリアな淡黄色。なんでだろうと思ったら薬草風呂だった。14種の薬草を使用などと書かれている。ちょうど湯口のところに薬草が入っていると思しき布袋が取り付けてあるのが見えた。

浸かってみると、おーぬるい。浴場内で一番ぬるいんじゃないか。38℃くらいかなあ。季節は冬に突入していたとはいえ、これくらいの温度でいい。最高。

薬草風呂でも強烈な匂いはしなくて、色以外は他の風呂のお湯とあまり違いはなかった。逆に言うと変な癖がなくて普通の温泉のつもりで入れる。なおかつ薬草の効能があるんだったら、いいんじゃないの。ぬるいからいつまでも入れてしまうのがたまらない。

狩野川のナイスな景色のおまけつき

しかも眺めが良い。狩野川が湯の国会館の手前で直角に曲がるように流れているので、薬草風呂から見ると川がこちらへまっすぐ向かってくるかのようなアングルになる。この見え方はちょっとすごいな。川の形と周囲の終わりかけの紅葉の組み合わせを見てると、この風呂と同じでいつまでも飽きることがない。

だがまだ旅の途中、我らには行かなければならぬ場所がある。名残惜しいが11時には上がることにした。

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なかなか良かった湯の国会館。今まで調査網に引っかからずスルーされていたのはなんでだろう。冷温交互浴できる内湯に、ぬる湯と景観を楽しめる露天風呂、申し分ない布陣だというのに。

ところで11時に上がってから「今度こそ飯だ」と食事処へ向かったところ、開店している気配がない。お店に確認すると11時半からだという。えーー11時じゃないの?
食事処(キッチンエビセン)
おじさんの推理だと、もともと11時開店だったのがコロナ諸々による客入りの関係で開始を30分遅らせたんだと思う。500円のワンコイン日替わり定食に興味あったんだけどね。まあいいや、立地的にまた来る可能性はある。楽しみはその時まで取っておこう。