晩秋の三陸観光パート1:龍泉洞と北山崎展望台

龍泉洞レストハウス前
秋の大型企画3連発のラストは岩手県。三陸や平泉に行ってみたいという要望もあり、ちょうどJR東日本の「お先にトクだ値スペシャル」にうまく当たれば新幹線が半額になるというチャンスの期間でもあり、世間を萎縮させる例のアレが収まりを見せていた時期でもあり、賛同者を募って計画が組まれたのであった。

3泊4日のうち温泉宿は3泊目だけ。温泉にはこだわらず観光メインにしましょうという方針だったのでね。前半は三陸というか陸中海岸の方をまわることになった。

初日は首都圏~盛岡と盛岡からの移動で半日費やして、観光は龍泉洞と北山崎の2箇所。夜は羅賀荘というホテルに泊まって海産物をがっつり食べまくった。

日本三大鍾乳洞のひとつ・龍泉洞

盛岡から岩泉へ

秋の企画3連発シリーズでは現地集合のパターンが続いている。今回も盛岡集合。さっそく駅前からレンタカーで出発した。向かうは岩泉町の龍泉洞だ。途中で岩洞ダムや道の駅三田貝分校に立ち寄りつつ、順調に流れて龍泉洞に着いた。

まずはレストハウスで腹ごしらえ。寒いから青唐辛子の青龍麺(ラーメン)がいいか…いや、浜草そばにしよう。海藻たっぷり。
浜草そば
それでは龍泉洞の中へ入りましょう。入口付近の様子だけだととても広大な鍾乳洞に続いているとは思えない。結構歩くんだろうな。心して参られよ。※所要時間は30~40分みておきたい。
龍泉洞の入口

洞窟の奥の底知れぬ地底湖

洞窟内で撮った写真をいま整理していてゾッとした。写真が軒並みブレまくってるんですけど。全面光の筋みたいな画ばっかり、なんやこれ。パワースポットを司る龍の見えない力がどうのこうの…あーもういいや。まともに撮れた数少ない写真から選ぶと、中はこんな感じでした。
龍泉洞内部
絵に描いたようなつららや牙のような鍾乳石というよりは全般にゴツゴツした岩肌の洞窟で、一般人が立ち入れる最奥部にして最大の見どころは蒼き水の地底湖。湖水内に照明を設置してあって幻想的な演出となっている。なぜだかサンクタムという映画を思い出した。
龍泉洞の地底湖
200段超の階段を上り下りすることを厭わなければ、地底湖を見下ろす展望台を通る三原峠コースもある。結構きついっす。
地底湖展望台より

うっかりスルーに注意、龍泉新洞科学館

龍泉洞から道路を挟んだ向かいには龍泉新洞科学館がある。龍泉洞の入場券があれば入れるけど気づかず(あえて?)立ち去る人も多い。中は撮影禁止。
龍泉新洞科学館
洞窟内に各種資料や石が展示されているほか、後半は通常の洞窟見学コースになる。こちらではいかにもな形の鍾乳石が見られた。鍾乳洞だから当然とはいえ龍泉洞も新洞もあちこち水が多かったなあ。昔は洞内に道が整備されてなくて小舟で入ったりしてたみたい。そういう古い写真があった。

龍泉洞は以上。今日は長距離を移動せねばならない。先を急ごう。


高っけー崖の上…北山崎展望台

お次は田野畑村の北山崎第1展望台。断崖絶壁の絶景で知られる北山崎を実際目にしたら…あーこりゃすごいわ。たしかに絶景だ。
北山崎の絶景
まず写真では実感できないほどの高い崖である。視界いっぱいに広大な太平洋がドーン。そしてドーナツを半分だけ水に沈めたような岩がポツポツと並んでいる。圧倒的なスケールだ。なんだかずーっと見続けてしまうな。

脇から第2展望台へ下っていく道があるし、なんなら海岸まで到達できなくもないみたいなんだが、相当な苦難の道のりを想像させたのでやめておいた。その道は「みちのく潮風トレイル」なる自然歩道の一部になっているようだ。

第3展望台は第1ほど眺望が良くないとの口コミがあり、時間の都合もあってパス。北山崎は明日船で海上からも眺める予定だ。


シーサイドな魅力とコスパ良好のホテル羅賀荘

北山崎観光に好都合なロケーション

もう夕刻になっていた。本日はここまでとし、宿泊先のホテル羅賀荘へ。北山崎展望台から車で15~20分だから助かるね。移動途中にあった震災遺構の明戸海岸防潮堤や「ここまで浸水区間」という道路標識が日常感覚をはるかに超えた津波だったことを示していた。
ホテル羅賀荘
羅賀荘は温泉宿ではないがいつものフォーマットで紹介すると、客室はこんな感じ。たしか8階だったかな。必要なひと通りのものは揃っている。浴衣はあるし、浴衣で館内を歩き回ってOK。
羅賀荘 客室
窓から見える海の景色が良い。北山崎とはまた違った趣がある。洗練された海辺のリゾートとは言わぬが、心洗われる素朴な自然が見られていいのでは。
客室のオーシャンビュー

海を展望するお風呂(非温泉)

大浴場は広めでゆったりしている。洗い場にカランは15台+不調のため使用できなかった5台。サウナや水風呂についてはいつも興味がなくてしっかりチェックしないから覚えてません。浴槽は10名が余裕で横並びに入れそうなサイズ。

お湯は無色透明で湯の花や泡付きは見られない、ってそりゃそうか。熱すぎずぬるくもない適温。晩秋の冷たい風を受けて歩きまわった後だったからお湯に浸かってホッとした。

大きなガラス張りの向こうに部屋から見えたのと同じような景色が広がっている。大浴場は3階なのでもう少し低いアングルになる。参考までに、1階相当の外の駐車場からだとこう見える。
羅賀荘駐車場付近からの景色

食べ過ぎで苦しくなるくらいのシーフード

夕食は2階の広間を仕切った個室風で。出てきた料理は質・量とも予想を超えていた。スターティングメンバーがこちら。海の幸づくし。
羅賀荘の夕食
刺し身のホタテがいいっすね。あと海老がうまい。この岩手旅行では三陸でも平泉でも海老が妙にうまかった。他のメンバーも同意見だったから気のせいではあるまい。そしておそろしいことにアワビが提供されていた。もし違ってたら恥ずかしいがアワビを見慣れない庶民の早とちりだと思ってください。
たぶんアワビ
この後に追加があったかもしれない。とにかく見た目以上にボリュームがあってお腹がふくれる。部屋に戻ったら食べすぎの膨満感でしばし苦しんでしまったくらいだ。

お得感がすごかった羅賀荘

朝食は共通会場でのバイキング。前夜の食べ過ぎを考慮しておとなしめにしておいた。
羅賀荘の朝食
もちろん自分があえて控えめにしたというだけで、用意された料理はいろんな種類があったし、他のメンバーはいろいろ取ってきてた。朝食バイキングとしては申し分ないのではないかな。

天然温泉でないとはいえハード面とあの料理のラインナップを考えれば財布に優しいお値段であった。妙に得したホクホク気分の我々は羅賀荘をチェックアウトすると2日目の周遊コースに向けて出発したのである。