絶景の夕日が見える丘の上 - 新冠温泉 レ・コードの湯 ホテルヒルズ

新冠温泉 レ・コードの湯 ホテルヒルズ
北の大地が夏から秋へと季節を変える頃にグループ旅行で訪れた北海道・日高地方。2日目の宿は新冠にある「レ・コードの湯 ホテルヒルズ」。なかなか温泉に恵まれない日高地方でみごと温泉を掘り当てた根性の結晶だ。アルカリ性のぬるぬるしたお湯が印象的だった。

新冠町はレコードと馬(サラブレッド)を観光資源にしているらしく、ホテル内の随所にそのアピールぶりが見られた。

ホテルヒルズへのアクセス

本州以南からの北海道旅行で多いのは新千歳空港まで飛んでレンタカーで道内を回るパターンだろう。我ら一行もそのパターン。一般的には沼ノ端か浜厚真から日高自動車道に入って終点・日高門別へ。そこから国道235号で新冠まで行く。空港からだと1時間半くらいだ。

実際の我々は、前泊した浦河の優駿ビレッジAERUから観光しつつ徐々に国道を北上し、夕方に新冠へ着いた。

「レ・コードの湯」の大きな看板のところで国道をそれてアプローチの坂を上っていく。周辺は宅地分譲地になっていたりした。小高い丘の上まで来るとホテルヒルズが現れる。

ロケーションはすばらしい。下の写真はホテル内ロビーの窓から外を撮影したもので、残念ながら曇っていたせいで奥の方がモヤッと霞んでいるけど、天気が良ければ緑の丘の向こうに海が広がり、沈む夕日が美しく映えていたはずだ。
ホテルヒルズ ロビーからみる景色

海側の部屋は眺めが最高(のはず)

チェックインして部屋に入る。宿泊棟1階のかなり奥までいったところのツイン洋室。予約時に禁煙室が埋まっていたため消臭対応した喫煙室となったが、とくにタバコくさいことはなかった。
ホテルヒルズ ツイン洋室
中はそこそこ新しくて清潔感は十分。何の文句もない。洗面所とトイレ付き。ユニットバスもあったんだっけ、どうだっけ。そこは記憶にございません。大浴場を利用するからまったく意識がいってなかった。

海側の部屋だから窓からの眺めは最高なんだろうけど、やっぱり天気のせいで海と夕日は見えず。いけずな自然さん。

部屋のドアは、目の高さのところに円形のレコードと馬の姿を組み合わせた飾りがついている。推してくるねー。


沈む夕日を楽しみたいレ・コードの湯

町の悲願だった温泉

レ・コードの湯は日帰り入浴施設、ホテルヒルズは隣接する宿泊棟であり、両者がシームレスに連結した形になっている。宿泊客はレ・コードの湯を無料で何度でも利用可能。

宿泊棟から大浴場へは同じ館内のつもりでスムーズに移動できる。タオルは部屋にあるものを持っていく。途中の廊下にはシャンプーバーなるものがあった。シャンプーにこだわりのある方はどうぞ。

また、大浴場の手前の壁に「町の悲願である温泉掘削の歴史」みたいなパネルがあった。だいぶ苦労したんだなってのと掘り当てた当時の歓喜が伝わってくる。その先の壁にはずらーっとレコード盤が並べられていた。

ぬるぬるがすごい内湯

いろいろと目を奪われながらも男湯へ。脱衣所の分析書には「ナトリウム-塩化物泉、低張性、アルカリ性、低温泉」とあった。ただしホテルヒルズのホームページによればナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉だそうである。

加温・循環・消毒しているが加水は書いてなかったはず。

浴室内はまず10名×2ブース規模の洗い場。そしてサウナ・打たせ湯・ジェットバス・10名規模の内湯浴槽。いろいろ試す余裕はないのでさくっと内湯浴槽に入ってみた。一瞬「熱めかな?」と思ったけどすぐに慣れた。わりといい感じの適温だ。

お湯は無色透明で匂いもこれといった特徴はないが、ぬるぬるが結構すごい。アルカリだからか、ホームページにあった炭酸水素塩泉の効果か。石鹸が肌にいつまでもまとわりついて流れていかないのを思わせる感触。こいつはすげえや。

天気次第で最高のロケーションとなる露天風呂

続いて扉から外へ出て露天風呂へ。5名規模の岩風呂風。お湯の感触は内湯と同様。露天のおかげか、のぼせるような感じはなく思ったより長湯できそうだった。

露天風呂は海を望むように作られている。お湯にどっぷりつかったままだとちょっと厳しいが、中腰加減、さらに浴槽外に点々と置かれた石に腰掛ければ海が見える。

うまく時間を見計らえば「海に沈む夕日を眺めながらまったり露天風呂」という贅沢なシチュエーションを堪能できちゃう…はずなんですけどね~。泣く子と地頭と天気には勝てない。この日はNGだった。

そこそこ混雑する人気施設

夕方と翌朝と2回入って(男女の入れ替えあり)、朝の方はぬるぬるが弱かった。

なお、ホテルヒルズ自体が部屋数47の中規模宿であり、かつ外からの日帰り客がそこそこひっきりなしに来るから、大浴場は芋洗いとまでいかないものの、それなりの人口密度だった。週末だからというのもあるだろう。


コスパの良さが光る炭火焼肉「韓や」(静内)

焼肉を求めて静内へ

今回は素泊まりプランだったため、夕食は外へ出て探すことになった。しかし新冠市街はこれという店が見つからない。隣町の静内は繁華街が大きかったから、そっちまで遠征してみた。

メンバーの食べたい希望は焼肉で一致。というわけでスマホ検索であたりをつけて行ってみたら、ありました、炭火焼肉「韓や」。
静内 炭火焼肉 韓や
飛び込みであっさり入れたのはどうやら運が良かっただけみたい。週末に行くなら前もって予約しておかないと危ないかもね。

調子に乗ってたくさん食べました

タン・カルビ・ハラミ・ロース・ホルモン・軟骨を一通り食べてみた。おー、うまい。なかなかいける。どれも柔らかい。ホルモンだってちゃんと噛み切れる。すっかり食の細くなった中年野郎どもだったが、うまいうまいと調子に乗って、タン×2・カルビ・ハラミを追加注文したほどだ。
韓やの焼肉
締めのご飯や冷麺を省いたとはいえ、あれだけ食べてお酒も飲んで(※ドライバーはソフトドリンクです)全然安くあがった。コスパの良さが光る。


レコードとサラブレッドの町・新冠

日高は温泉イメージが薄いし、道内には他に有名な温泉がいっぱいあるので温泉目的だと新冠へなかなか足が向かないと思うけど、あの丘のロケーションと夕日は捨てがたい。もし旅のあいだ天候に恵まれる手応えがあるなら検討に値する。翌朝はすっかり晴れてこんな感じだった。
晴れた日のホテルヒルズからみる景色
当宿の近くの国道沿いには「サラブレッドロード新冠」なる道の駅がある。その隣にレ・コード館なる施設があり、全国から集めたレコードを見学・試聴できるらしい。

何が新冠をそこまでレコードに向かわせるのか。自分には探索する余裕がなかったので、もし興味があれば探ってみてほしい。