Chromebook Flip C100PAを買ってみた

左がChromebook Flip
姉さん、事件です。何を血迷ったか、Chromebookを買ってしまったのだ。まあそれなりに冷静に判断して決めたわけだが。まだセットアップしていないので外観のみレビュー。

日本よ、これがChromebook Flip C100PAだ

Chromebookはモバイルコンピューティングのための、WindowsノートでもMacBookでもタブレットでもない、第4の道である。何でもできるわけではない代わりに、もし用途を割り切ってしまえるなら、比較的安価に十分な性能のものを手に入れられる。

大きさをMacBook Pro 13と比較する

選んだ機種はASUS「Chromebook Flip C100PA-RK3288」。日本国内で普通に買える2GBメモリのやつだ。Chromebookの中では定番的な人気機種だから持ってる人は(WindowsやMacユーザーとは比べものにならないけど)そこそこ多いと思われる。

開封の儀は省略。箱から取り出したものがこちらにございます。ふだんメインで使っているMacBook Pro 13インチと並べてみよう。10.1インチというだけあってMacBookよりひと回り小さい。
真上から撮影(左:Chromebook Flip、右:Macbook Pro 13)
それにしても材質・色・デザインがMacBookにそっくり。3万円台とは思えない高級感があるのはよい。重さは890gとのことだが、持ったときに「うわ、なにこれ軽すぎ…」と感動するほどではなかった。「ああたしかに軽いね」くらい。ふだん2kg越えのノートPCを使っていたらまた違った感想を持ったかもしれない。

しかし、後述するように旅行用途を想定しているため、少しでも軽いのはありがたい。その意味ではACアダプタがコンパクトでやけに軽いのは助かる。バッテリーだけに頼るつもりはなくACアダプタも持っていくつもりなので。

厚さを比べてみる。MacBookより少しだけ薄いか。でも気にするほどの違いはない。Chromebook Flipのパワースイッチは下の写真の反対側(普通に使うときの左手前側面)に、iPhoneでいうところのスリープボタン状のものが付いている。間違って押したりはしないのだろうか。
厚さの比較(左;Macbook Pro 13、右:Chromebook Flip)

キーボード・タッチパッドは良し

キーボードとタッチパッドを少しだけ触ってみた。キーの見た目はMacBook風で少しざらついた感じ。キータッチの感触は慣れの問題もあるから、まだ何とも言えない。やや軽めの、ムニュではなくスコンと抜ける感じ(何を言ってるのかわからないと思うが)。印象は悪くない。廉価PCっていうレベルじゃなく、かなりまともな部類。

タッチパッドによるマウス操作もスムーズにいけそうだと思えた。少なくともWindows系のノートPCでさんざん味わった「あー、もう…」なストレスはない。ブラウジングやテキスト入力がメインであれば、別途マウスを用意しなくても大丈夫そうだ。

固めのクリック感だけがやや難。強めに深く押し込まなければいけなくて、MacBookの倍くらいの強さ・深さを要する。使い込むうちにゆるくなってくれれば良いが。
ディスプレイとキーボード(左:Macbook Pro 13、右:Chromwbook Flip)

なにゆえChromebookを選んだか

旅行に持っていくテキスト入力系デバイスが欲しい

当ブログにある通り、温泉旅へ出かける機会が増える見込みだ。基本は「何もしない・のんびりまったり旅」を旨とするが、旅先でも少しPC作業をしたいときがある。たとえばブログの下書き。あるいはちょっとしたプログラムを作ることがあるかもしれない。メールの返信やネット検索にしても、おじさんにはスマホの文字入力はひどくつらい。

当初はメインのMacBook Proを持っていくつもりだった。でも旅先ではいろいろなリスクが高まる。「もし盗まれたら…」「もし壊したら…」、もしメイン機がそんなことになったら一生立ち直れない。そこで、もし何かあったら落ち込むだろうけど立ち直ることはできる範囲の、重要なデータを置かない・低価格帯の・気軽な・ノートPC的マシンを探すことにした。

タブレットもMacBookもWindowsノートも微妙

最初はテキスト入力と割り切ってポメラを買おうと思った。なにより軽い。昨秋にはなかなか評判の良い新製品が出たばかりのようだ。量販店で実物を触るところまでいったが、結局迷いが出て買えなかった。キーのカスタマイズが柔軟にできるのか、調べ物でネット検索したいことも多いんだよな、とか。それに意外と高い(新製品だと4~5万級)のも引っかかる。

タブレットはどうか? あまり深く検討することもなく除外。ソフトキーボードじゃつらそうだし、外付けキーボードを別途持っていくのもゴテゴテしすぎてなんか嫌だ。それに、iPadにしろSurfaceにしろ、お高いんでしょう?

軽いMacBook(ProでもAirでもないやつ)はどうか? 性能・デザインは申し分ない。メインマシンとの連携もベスト。しかし高い。有事のロストに対する精神的ダメージが半端なさすぎる。竹やぶで1億円を拾うくらいの幸運に恵まれたら考えてみよう。

じゃあもうWindowsノートでいいじゃない。昔でいうネットブック的な割り切ったのアルヨ、ヤスイヨ。しかし調べてみると、安いのは1kg超えて重く、いかにもちゃちいのが気に入らない。軽さを追求したのやしっかり作り込んである機種は国産メーカーの10万超え特大ホームランだ。

最後に行き着いたChromebook

どれもこれも微妙だった。琴奨菊も豪栄道も照ノ富士も微妙だった。しかし稀勢の里がついにやった。突き抜けた。それと同じことが身近にも起こっていた(何を言ってるのかわからないと思うが)。パンがなければケーキを食べればいいじゃない。ピンとくるものがなければChromebookを使えばいいじゃない。

Chromebookとは、すべてのアプリケーションをChromeブラウザ上で完結させるノートPCだと思えばよい。OSはWindowsでもmacOSでもないChrome OSというもの。
  • ネット検索→Chrome
  • 動画→YouTube
  • メール→Gmail
  • スケジュール管理→Googleカレンダー
等々。したがって持ち運び先でもネットに接続した状態で使うのが原則となる。本命のテキスト入力については、調べるといろいろなアプリがおすすめされているし、オフラインで使えるものもあるようだ。温泉宿が必ずインターネットReadyとは限らないから、オフライン対応は重要だ。

そしてChromebook Flip C100PAへ

興味を持ってChromebookについて調べると、ASUSのこの機種がやけに人気を博していた。たしかにしっかりした作りに見えるし、割り切って使う分には性能が足りないこともなさそうだ。

実はこの機種はリリースされて1年以上たっており、世間的には性能を上げた新機種が続々と出てきている。しかしハイスペック機はやはり高額になったり重くなってしまい、微妙なものたちのカテゴリに入ってしまう。

今回の目的には、性能と価格と軽さのバランスでChromebook Flipが一番だと判断し、買った。国会で青島幸男が決めたわけじゃないが、これでいいのだ。


(※追記)その後いろいろと試してみたことについてはこちら。