雨との小競り合い:大湯環状列石と十和田湖・発荷峠

大湯環状列石
秋田県鹿角市の大湯といえばまず温泉。これはもう自分が温泉マンだからしょうがない。なんだけど次に思い浮かぶのが大湯環状列石という縄文時代の遺跡だ。ストーンサークルと言った方がイメージしやすいかもしれない。

古代ロマンを味わおうと旅程に組み込んだはいいが、雨に打たれて速攻で逃げるように見学を終えてしまったという情けないオチ。意地悪した低気圧くんが悪いと思います。まあでも実際に目にすることができたので良しとしよう。現地現物主義。

そして時間が余ったからという理由でふと思い立って行ってみた十和田湖を望む発荷峠。途中の七滝を含めて、いいものを見せてもらった。この発案は正解だったね。

雨にやられた大湯環状列石

「道の駅かづの」で経済を回す

せっかく参加メンバーで案を練り、準備をし、楽しみにしてきた旅だというのに、初日2日目に続いて3日目も雨。もういい加減にしろ。朝出発した新玉川温泉は山間部だから雲の中に入っちゃってるんで、鹿角の街へ下りていけば雨もあがるのではとの期待もむなしく、むしろ強く降ってきた。

もうどうにでもなれ。こちとら傘なしのノーガード戦法でいくぜ。肉を切らせて骨を断つってやつよ、なあとっつぁん…そんなやさぐれた矢吹ジョーの気分で訪れたのは「道の駅かづの」。うん、ここなら傘いらないね。
道の駅かづの
前日に訪れた美郷町の道の駅と同じく一部改修工事中だった。コロナでどうしても客が減る今なら工事しやすいということなのか、北国では雪シーズンの前にあちこち手入れしておくものなのか、単なる偶然の一致か、そのへんはよくわからない。

ともかくここでお土産を結構買った。近年まれに見る大盤振る舞い。某アレのおかげですけどね。それなりに地元経済に貢献できたのではないかと自画自賛。

環状列石としか言いようがない遺跡

道の駅を出て十和田大湯地区へと向かう間、雨が小降りになって一瞬晴れ間が出てきたと思ったらまた本降りになるといった調子で、完全にナメられてますわ。

すっかりナメられたまま大湯環状列石に到着。広い駐車場はどこでも止め放題だった。遺跡のある場所までは数分歩くので、入口に一番近い区画に車を止めて、さすがに傘を持ってレッツゴー。脇にあった熊注意の看板が気になるが。
遺跡広場の入口
広大な芝の公園風の中を、それっぽい見学台のある場所を目指して歩く。しかし性根の腐った低気圧がさらなる嫌がらせを仕掛けてきた…風が強い。傘を差しても風に煽られて右に左に持ってかれてしまう。頭上に掲げられないから意味ねー。ノーガード戦法と大差なかった。

見学台に着いたらさくっと撮影。すっかり戦意喪失して、じっくり見渡す余裕はなかった。冒頭写真のように石が環状に並んでいるのだけはわかった。名前そんまんま。石は墓、つまり列石は共同墓地だといわれている。また周囲ではたくさんの遺構・遺物が見つかっている。
大湯環状列石
ああもうだめ。早く屋根のあるところへ行きたい。遠くに何やら見えるけど行く気力なし。
遠くに見える何か

学びを得るには大湯ストーンサークル館へ

いま見たのは万座環状列石と呼ばれるもの。道路を挟んだ向かいに野中堂環状列石と呼ばれるやつもあるけど、見に行く気力なし。せっかく来たのにもったいないと言われてもね…わいはあかん、だめな男や…。マンモス西の鼻から稲庭うどん状態。

無理しないポリシーで迷わず隣接する大湯ストーンサークル館へ。よかった、屋根あるで。
大湯ストーンサークル館
館内の展示ホールを見学するのは有料。320円。撮影OKだがネタバレになるから1枚だけにしておく。出土した土器の数々。
縄文土器の展示
ノーガード・ノー予習で来たので、環状列石の中には日時計的なやつがあるとか、野中堂と万座を結ぶ線が夏至の日の入りの方角になってるとか、各々の配置と太陽の運行が関係していることをここで知った。縄文人もいろいろ考えているのである。へー。

こうして超あっさり味で終わってしまった大湯環状列石。ぜんぶ雨のせいです。さあ次だ次。


怪我の功名か?! ばっちりだった発荷峠

意外な発見、小坂町の七滝

お次は小坂町の小坂鉄道レールパーク。ここは独立した別記事として紹介するので割愛します。

レールパークを見学し終えた時点で予定より1時間半も余ってしまった。だって雨が容赦ないんだもん。どこか道の駅を探してうだうだするか…その時「十和田湖をちらっと見て戻って来ることはできそうだ」との発案があった。ほう、やってみますか。

樹海ラインと名付けられた県道2号線を十和田湖方面へ走っていくと、途中に「道の駅こさか七滝」があった。日本の滝百選に入っている「七滝」の目の前に道の駅が作られている。なかなか見栄えのする滝じゃないですか。
七滝
滝へ続く橋込みで見てもいい感じ。肉眼だと紅葉とのマッチ具合はもっと良い。
鳥居と橋と七滝
歩いて滝のすぐ近くまで行ける。落水が七段になっているから七滝というから頑張って数えてみた。七段くらいあるのはわかる。きっちり七段かどうかは、どこを段と認識するかで変わってきそう。まあそんな細かいことはどうでもいいか。
七滝の近景
雨も少し収まってきてたし、思いがけず結構な景色を見られた。ナイスな寄り道であった。

十和田湖の絶景を望む発荷峠

十和田湖・発荷峠が近づくと、なんということでしょう。雲が切れて青空がのぞいてきた! …計画してたコースがさんざん雨で、急に思いついた十和田湖が晴れ。どうみても低気圧くんの嫌がらせです。行く先々で雨を降らせようってゲスな魂胆が我らの想定外の行動で崩れたのに違いない。お前のやったことは全部お見通しだ!

発荷峠の展望台でついに「日の差す絶景」が目の前に現れた。今旅最高の青い空、今旅最良の青い湖、赤と黄色の紅葉、湖上をすべる白い遊覧船、やっと観光らしい観光をした気分。
発荷峠から見る十和田湖
紅葉はかなり良かったんだけど湖を中心に撮るとうまく入れられない。肉眼的には画像よりはるかに印象的な風景として映った。こりゃいいところへ来たね。それなりに人は多くても嫌になるほどの密ではなかったのも良い。撮影場所を好きに確保できるくらいだったし。
発荷峠から見る十和田湖その2
時間の都合でこれ以上湖へ近づく余裕はない。適当に切り上げて樹海ラインを引き返していった。やがて再び雨雲の下に入り、低気圧が支配する鉛色の魔空空間に引きずり込まれたのはいうまでもない。