電車で通える桜湯 - 国母駅前に湧く泡付き絶好調の温泉

桜湯(旧国母駅前温泉健康ハウス)
ふだん車を運転しない者にとって、駅近の温泉施設はありがたい存在である。甲府にほど近いJR身延線・国母駅から徒歩1分という恵まれた立地にかつて存在した「国母駅前温泉健康ハウス」もその一つであった。名前に“駅前”って入ってるくらいだからね。

現在はすっかり建て替えられ、新オーナーの下で「桜湯」として営業している。2017年6月オープンだそうだから、まだ新しいフレッシュな施設だ。

温泉としての評判も上々だから、昨年末の甲府一人旅の最後を飾る5湯目として訪問してみた。泡付きを楽しめるぬるい露天風呂が最高ですね。

桜湯へのアクセス

国母駅からすぐそこ、超簡単のはずが…

繰り返しになるが桜湯の最寄り駅はJR身延線・国母。駅の出口は1箇所だけ。
国母駅
あとは超簡単。駅を背にしてやや左斜め前方に伸びる道を100メートルくらい歩くだけ。大きめの道路とぶつかる交差点の角が桜湯だ。

しかし自分の場合はそう簡単ではなかった。桜湯の前に隣駅・甲斐住吉で下車してトータス温泉を訪問していたからだ。トータス温泉を出た後、ラストにもう一丁ということで、比較的近くに位置する桜湯を目指したのである。

天気が良かったし、身延線の運行本数からして1駅だけ乗るために長時間待たされるのもなんだかなーと思い、歩いていくことにした。近いといっても徒歩だと30分以上かかる。

トータス温泉から桜湯まで歩く奴

トータス温泉から桜湯へ、徒歩ではしごする人がどんだけいるのか甚だ疑問だけど、一応経過を記す。

ひとまず国道20号に沿って歩き出し、荒川を渡る。橋の上から真っ白な南アルプス(たぶん)が見えた。
国道20号の橋から見る山々
橋を渡ったら左に折れ、踏切を渡って、ゴチャゴチャした住宅街に入る。スマホで地図をみて、国母駅へ南からアプローチするイメージで進んでいったものの、ちゃんとナビ機能を使わず直感に頼ったのが結果的にミスだった。

行けそうで行けない国母駅

住宅街の生活道路が入り組んでいるうえ、途中に現れる中学校に行く手を阻まれる。駅の方角をまっすぐ目指すことができず、何度も迂回を余儀なくされた。中学校周辺をうろつく怪しいおじさん、どうみても不審者事案だよなあ…通報されたらヤバイっす。

学校の次は工場が行く手を阻む。迂回迂回でようやく国母駅の南側に取りつくと、今度は線路を渡る道がない。桜湯へは駅北側に回り込む必要があるのだが、見える範囲に踏切がなく、100メートルほど離れた陸橋を渡るしかなかった。階段の上り下りがめんどい。

こうしてようやく桜湯に到着。我ながら無理のある早足できっちり30分かかってしまった。自然体で歩いたら40分以上かかったんじゃないか。それだったら国道20号をもう少し我慢して県道3号(国母通り)との交差点まで行き、北からアプローチするルートの方が、わかりやすく迷わずで良かったんじゃないかと思う。


駅前銭湯という属性からは想像できぬクオリティ

新しい今風の建物

桜湯の建物はさすがに新しくて今風のデザイン。この旅の最初に訪問した「湯めみの丘」と同じオーナーが経営しているとの未確認情報があるが、両者に共通した特徴があるかといえば、よくわからない。

自販機で500円の券を買い入場。この立地と新しさでこの値段はなかなか頑張ってるんじゃないか。館内に休憩コーナーはあっても飲食の売店はない(飲食物持ち込みはOK)。そこは湯めみの丘と違う。

脱衣所にはコインいらずの鍵付きロッカーがずらーっと並ぶ。お客さん結構いっぱい来てるな。正午近くの時間帯にしては人口密度が高い。分析書を探したものの見当たらず、ネットでいろいろ探ると「単純温泉、低張性、弱アルカリ性、高温泉」のようだ。

緑茶っぽいお湯の内風呂

浴室はそこそこの広さ。かけ湯は普通版と冷たい版の2種類あり。カランがやたらたくさんあって洗い場に困ることはない。でもそれなりに埋まっていたから、やっぱり人が多いんだな。

内風呂は温度別に複数の浴槽に分かれている。まず水風呂、その隣に2名規模の高温風呂、その隣に3名規模の高温風呂。熱めが苦手なため高温風呂はどちらも入らず、両者にどんな違いがあるのはわからない。芋洗いに近い状態だったから、どのみち入る気はしなかった。

お湯の見た目は緑が強いクリアな褐色。まるで緑茶みたい。近隣の温泉施設の泉質を思えば、もっと黄色っぽくていいはずだけどなあ。なんで緑なんだろう。浴槽のタイルは白色だからその影響ではない。照明の具合だろうか。それとも実際に緑色をしているのか。

メインの中温風呂と人気の気泡風呂

などと考えつつ、中央でメインを張る中温風呂へ入ってみた。10名以上いける大きさで隅の方が4名分の寝湯になっている。また一部はジャグジー風に泡がボコボコ噴き出していた。

温度はまあいわゆる適温ですね。ややぬるめ寄りかもしれない。思ったよりは長く浸かっていられる。泡付きはほとんど見られないものの、細かい湯の花状の粒子は目に入るし、もちろん塩素臭はせず温泉ぽい匂いがする。結構なり。

続いての気泡風呂は3名規模といったところ。ジャグジーの泡が豪快にボコボコしてた。誰かが出ると待ち構えたように別の誰かが入る、といった具合で、人口密度はつねに高い。

人工の気泡ならあえて混雑に突っ込むまでもない、とパスしたんだけど、よく見たら「38~39℃」と書かれた札があったような。明らかに中温風呂よりぬるい、好みの温度帯ってことになるではないか。パスしたのは失敗だったかもしれん。

泡付きがすばらしい露天風呂

まあいいや、時間の都合もあるんで、内風呂はこのへんにして露天風呂へ移動しよう。

露天風呂は10名規模の岩風呂だった。もろに町の中にある温泉施設だから、周囲は塀で完全に目隠しされている。こちらのお湯は緑が後退して完全に黄色みを帯びた褐色である。

入ってみると、ぬるい。いい意味でぬるい。空いた場所を陣取ったら湯口の近くだったんだけど、それでも全然熱くない。結構じゃないの。しかも泡付きがすごい。浸かっているうちに腕や腹にブワーッと泡が付いてくる。すばらしい。

湯尻の心地よさにハマる

すっかり満足しつつ、先客が去って空いた湯尻の方へ移動したら、さらにぬるかった。うわーい最高じゃん。これだよこれ、わだすの求めていたモンは。こうなるともう出られない。何十分でもいけるってやつだ。

ただし泡付きはワンランク弱くなる。不感温度に近いぬるさを望むなら湯尻へ、泡付き重視なら湯口へ、好みに合わせて場所を使い分けるとよいだろう。

泡付きの良い露天風呂なら超人気でもおかしくないが、高温風呂や気泡風呂ほどの芋洗いにはならず、最大瞬間風速で5名程度だった。好みの要素が詰まった風呂にのびのびと入れたから満足度はかなり高い。


長湯したくなる温泉

まだまだ粘りたいところだったが、スケジュールの都合で退出すべき時間となった。滞在時間は1時間とちょっと。うーん、まだまだいけまっせ。

こうして桜湯、ならびにこの旅の湯めぐり全行程を終了。旅の最後も当たりの温泉だったな。それまでに入った温泉のおかげもあるし、桜湯の若干とろみのあるお湯のおかげもあって、お肌がえらいツルスベ状態になっていた。

甲府エリアの温泉は粒ぞろいですな。あちこちに隠し湯を持つ信玄公の地はダテじゃないね。そんな気分を表す、甲府駅で見つけたパネルをどうぞ。
甲府駅にあったパネル
これで1年の垢を落としてすっきりと年越しできるな。明くる2019年は平成最後、そして新年号になる。時代の変わり目に、どんな温泉が待っているのやら。


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