金山・たらい舟だけじゃない、見どころ多し佐渡島観光

佐渡島の人面岩
秋の佐渡島へやって来たツアー御一行様。主目的は「野生のトキを見ること」---自分としては温泉も大きなウェイトを占めていたが---であり、その目的は初日で十二分に果たされた。

目的を達成してもう思い残すことはない。あとはのんびり島内観光を楽しもうということになり、2日目はベタな観光地めぐりをやってみた。

佐渡は思いのほか広い。面積は東京23区の1.5倍だとか。島内一周やらガイドブックに載ってるようなスポットをつぶさに見て回るのは1日じゃとても無理。アンケートを取ったところ、たらい舟に乗ってみたいとの意見が強かったため、南部の小木地区に重点を置いて周遊することにした。

前半は金山と尖閣湾のダイジェスト

今日もまた観光タクシーを頼る

前日にたくさんのトキと出会って大成功、と気を良くした我々は、この日も引き続き観光タクシーを利用することにした。あれだけいい仕事をしてもらっちゃうと、もう他の手段には切り替えられない。すっかり虜になっていた。

そこで急きょ連続登板をお願いしました「おけさ観光タクシー」。ステマ疑惑をおそれずもう一度言う。おけさ観光タクシーですよ。あいててよかった。

主目的は南の小木地区。そのうえで顧客のわがままで「チラ見でいいから(中央西部の)佐渡金山と尖閣湾の方へも回ってもらえないか」と要望してみると、せわしくなりますがやってみますと運転手さん。お手数かけます。

有名な佐渡金山をチラ見

東海岸の両津から西海岸の相川へ抜ける途中の穀倉地帯で早々にトキを発見。だんだん目が慣れてきて、見通しの良い田んぼにいればすぐわかるようになってきた。前日よりも近く大きく見える。
野生のトキ
そんなこんなで相川地区に入り、金山の前までやってきた。坑道跡を見学したりできるのだが、時間の都合で走る車の中から見るだけ。説明によれば佐渡金山では平成元年まで採掘していたんだって。へー、けっこう最近までやってたのね。

道遊の割戸として知られる、ぱっくり割れた山の裏側がこれ。岩壁にところどころ開いてる穴は人間が掘った坑道口だ。金山に関していろいろ聞いた説明の詳細は省くけど、「人間の欲と執念は底なしだな」と思った。
佐渡金山 道遊の割戸

異国の遺跡感ある北沢浮遊選鉱場跡

金山もすごいが、その近くにある北沢浮遊選鉱場跡も負けず劣らずすごい。金鉱石の処理場であり、もともとは近代的な工場だったのがすっかり廃墟風になってしまった跡地。
北沢浮遊選鉱場跡
本来は屋根に覆われてたのに、いまや雨ざらしで草に覆われてしまい、それが“ラピュタの城みたい”だとかえって人気を集めちゃっているのだ。夜はライトアップされ、ネットでちょっと検索すればその様子を目にすることができる。まあなんとも幻想的ですな。こりゃ人気出るわ。

運転手さんの計らいで別な地点からも眺めさせてもらった。マチュピチュみたいだと評する声もあるとか。
北沢浮遊選鉱場跡
たしかに空中都市っぽい雰囲気があるね。ここは佐渡金銀山の遺産群として世界遺産登録を目指しているようだけど、いろいろと難しいようだ。

尖閣湾の崖っぷち

金山を後にして尖閣湾へ。名前は似ていても尖閣諸島とは関係ない。北欧のフィヨルド景勝地の名前を直訳してあてた地名で、東尋坊的な迫力ある崖が続く。

一般にはある地点に架けられた小さな橋を渡って崖の上の展望台へ行くのが王道コース。しかし強風のため橋が通行止めになっているおそれがあり、運転手さんの計らいで別な地点から崖を見学した。奥に見えるのが展望台と橋と灯台。
尖閣湾
さらに別な地点からの景色がこれ。海が穏やかなら尖閣湾をめぐる観光船も出る。海から見る崖はまた違った味わいだろう。
尖閣湾
チラ見シリーズはここまでにして、いよいよ小木へ向かう。尖閣湾にさよならしてほどなく、変わった岩が現れた。2つの大岩に挟まれて、落ちそうで落ちない小さな尖り岩。なにこの絶妙なバランス。
落ちそうで落ちない岩

後半は小木のたらい舟と宿根木集落

憧れのたらい舟に乗る

結構な距離を走ってようやく着いた小木。昔ながらの小さな集落内の狭い狭い道を抜けて、矢島・経島のたらい舟乗り場で車を降りた。

当日は強風のため休業になるかどうかの微妙なラインだったが、どうにか乗せてもらえることになった。ただし通常よりも近場をちょろっと回るだけという限定条件あり。

ひとり500円の券を買って乗り込んだたらいはこんな感じ。一般家庭の洗濯用たらいよりもずっと大きく、味噌蔵なんかで使われる樽を切ったものっぽい。船頭さんを入れて4人まで乗れる。
小木のたらい舟

のんびりゆっくりの舟旅(?)

初のたらい舟体験へいざ出発。波はわりと穏やかで舟は揺れることもなく安定している。おとぎ話に出てきそうな、ミニチュア模型のような、のどかな風景の中を船頭さんの導きでゆったりと進む。
矢島・経島
ふだんは水が澄んでいて泳ぐ魚が見えるそうだ。この日は強風の影響で濁っており、ほとんど何も見えない。残念。たまに水面近くでキラッキラッと光って動く細長い何者かを「きっと魚なんだろうな」って思う程度。

こうして軽く一周して終了。ここのは観光用だけど、集落では今もたらい舟が現役で使われているとのこと。

ちなみに「男はつらいよ 旅と女と寅次郎」(シリーズ第31作)で寅さんとマドンナの演歌歌手・京はるみが別れた小木の港は、ここから車で5分ほどの、フェリー乗り場のある方である。

北前船で栄えた宿根木集落

最後に訪れたのは、たらい舟から2~3キロのところにある宿根木集落。江戸時代後期から明治初期にかけて廻船業で栄えた地。北前船が~っていうあれか。富山の岩瀬に立ち寄ったときのことを思い出す。

国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれただけあって、ここの家屋はどれも目を引くものばかり。現代風に言えば「板張り打ちっぱなし」なのかな。
宿根木集落の伝統的建造物
そして家同士がすごく密集している。もう面倒だから全部くっつけちゃえよと思うくらい。建ぺい率がやばいことになってそう。このような町並みなので防火に対する意識はかなり高いとのこと。
宿根木集落の町並み

レトロな公会堂の中を拝見

さらに歩いていくと非常にレトロな公会堂が現れた。
宿根木公会堂
運転手さんの口利きでちょっと中を見せてもらえた。ちょうど舞台の公演準備を進めているところだった。佐渡といえば能楽だが、「うちは歌舞伎だから」というようなことを話されていたと思う。

それから井戸や三角家を見て終了。三角家は先端が尖った舟形をしており、その個性的なシルエットから知名度も比較的高くて、宿根木を代表する建築物である。写真に収めようとしたら、ちょうど団体客が三角家をびっしり取り囲むように群がってきたため、やめておいた。

ちなみに上記の「男はつらいよ」第31作で寅さんと京はるみが漁船をヒッチハイクしてやって来たのが宿根木であった。仲良く近くの海岸を散策したりしてたな。

佐渡やるじゃない佐渡

周遊中には人面岩とか、弁天&ゴジラ岩とか、黒いちじくとかのエピソードもあったけど割愛します。最後の最後に、帰路の終わり近くでトキを発見。しかも飛び立つ姿!
飛び立つトキ
最後まできっちり魅せてくれた佐渡島。メンバー全員が十二分に満足して、今回の旅も大成功だったね、と喜びあったのだった。


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