さわやかな秋のはずなのに、現実は気が滅入りそうな秋雨。そんな中をグループ旅行で松本までやって来た。うーん、上高地だ美ヶ原だっていう天気じゃないよな…じゃあ屋根のあるところはどうか…しかしお城や博物館系はどうもメンバーの受けが良くない。
北へ行くほど降水確率が低いという怪しげな情報と、屋根付きの建物だってあるでしょという楽観論をもとに、安曇野の「大王わさび農場」へ行ってみることにした。まあ結局は雨に打たれて歩きまわることになったわけだが。
大王わさび農場の最寄り駅は大糸線・穂高。松本で乗り換えて約30分。
ここでちょっとやらかしてしまった。JR東日本エリアならどの駅もスイカを使えると思い込んで(下諏訪駅はスイカ対応改札だったし)スイカで入場してしまった。だが穂高駅、というか長野県内の多くの駅はスイカに対応していない。ややこしい精算手続きとなって改札口に行列を作らせてしまった。いかんいかん。
穂高駅から農場まではタクシー10分・1200円くらい。あづみ野周遊バスというのでも行けるようなのだが、1日数便なのできっちりスケジュールを組んでいかないと難しいかも。
農場へ入る際に入場料は必要ない。園内をぶらつくだけなら無料だ。入ってすぐのおみやげショップの隣にあるコインロッカーに荷物を預けたら、傘だけを手にいざスタート。
緩やかに流れる浅い主水路から120度の角度で枝分かれした副水路。そこに沿って植えられたわさびが独特のストライプ模様を呈している。美しい模様と、澄んだ水と、わさびの薬味のイメージから、何か清々しいさわやかな印象を受ける。
写真で丸く畳められた黒いシートは日よけ。わさびは直射日光がだめらしい。日差しが強いときに広げるようだ。
売店の横に名水百選の水飲み場。ひしゃくで自由に飲めるようになっている。その隣に小さいカエルの像がある。水をかけてあげるといいことがあるとかないとか。
おや、4体の胸像があるぞ。当農場を開いた初代と二代目の夫妻と思われる。紆余曲折を経て農場をここまでにした立役者たちは今もわさび畑を見つめ続けている。
本来なら親水広場から橋を渡って先へ進めるはずだったが、工事中らしくて通れなかったから、来た道を引き返した。
レストランの方は「本わさび丼」「大王うどん」がウリのようだ。本わさび丼はかつお節ご飯にわさびをすりおろして醤油をかけてまぜまぜして食べる。うどんは山菜系で麺がそばのような黒っぽい色をしている。もしかしたらそばを練り込んであるかもしれない。
自分は本わさび丼にした。それと自分へのご褒美(?)でわさびビールを一杯。このビール、色がメロンソーダみたいな緑なのだ。飲んで辛かったりツーンと鼻に来るわけじゃないけどインパクトは大。
わさび丼はシンプルながらも、わさびがちょうどよいアクセントになって、飽きずにどんどん食べられる。余ったわさびは持ち帰れるそうだが全部使い切った。そういえばわさびをすっていたら玉ねぎのときみたいに涙が出てきたなあ。
さらに進むと、別の広大なわさび畑が姿を現した。畑には橋がかかり、いい具合の撮影スポットが途中にある。ここからの景色をバックに記念撮影をする人が多い。
おや? スタッフに引率されたと思しき客が畑の中に数名いるぞ。植わったわさびを摘んでみたりしている。しかるべきルートで申し込めばそういう見学ができるのかもしれない。
橋を渡った先には2つの洞穴。一方はすぐ行き止まりなのが見てわかる。他方は10メートルくらい歩いて行けた。一種の祠であって奥には忘れたけど何かが祀ってあった。
最後にゲート近くにある水車小屋へ寄り道した。黒澤映画「夢」のロケ地になったそうだ。しかし水車小屋に立ち入ることはできない。立入禁止の看板や工事現場的なもろもろの用具が小屋のまわりを取り囲んでいてムードはいまいち。
それでも脇から水車をのぞき込めば、清らかに流れる川と木と水草そして古い水車小屋だけが視界に入る。現代の日本とは思えぬ光景だった。
大王わさび農場すごいじゃない。わさびを生産して、漬物・お菓子・ドレッシングなどの加工品も作って、さらに農場を観光地化している。これって6次産業化ってやつじゃないの。安曇野が誇る成功事例でしょう。
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北へ行くほど降水確率が低いという怪しげな情報と、屋根付きの建物だってあるでしょという楽観論をもとに、安曇野の「大王わさび農場」へ行ってみることにした。まあ結局は雨に打たれて歩きまわることになったわけだが。
大王わさび農場へのアクセス
前泊地の下諏訪「毒沢鉱泉 神乃湯」をチェックアウトした一行。初日は車の旅だったが事情により2日目から鉄道旅となる。下諏訪から各駅停車で松本へ行くと、雨はむしろ強くなっていた。大王わさび農場の最寄り駅は大糸線・穂高。松本で乗り換えて約30分。
ここでちょっとやらかしてしまった。JR東日本エリアならどの駅もスイカを使えると思い込んで(下諏訪駅はスイカ対応改札だったし)スイカで入場してしまった。だが穂高駅、というか長野県内の多くの駅はスイカに対応していない。ややこしい精算手続きとなって改札口に行列を作らせてしまった。いかんいかん。
穂高駅から農場まではタクシー10分・1200円くらい。あづみ野周遊バスというのでも行けるようなのだが、1日数便なのできっちりスケジュールを組んでいかないと難しいかも。
わさび畑を見ながらぶらぶらと
結構な人気スポット
大王わさび農場前の駐車場はそこそこ埋まっており、大型の観光バスも乗り付けて、雨だというのに結構な賑わいを見せていた。タクシーの運ちゃん曰く「一時期よりはずいぶん落ち着きましたね」。超人気スポットじゃん。農場へ入る際に入場料は必要ない。園内をぶらつくだけなら無料だ。入ってすぐのおみやげショップの隣にあるコインロッカーに荷物を預けたら、傘だけを手にいざスタート。
清々しい印象のわざび畑
いきなり目の前にわさび畑が広がっていた。遠くまで一面わさびだらけ。緩やかに流れる浅い主水路から120度の角度で枝分かれした副水路。そこに沿って植えられたわさびが独特のストライプ模様を呈している。美しい模様と、澄んだ水と、わさびの薬味のイメージから、何か清々しいさわやかな印象を受ける。
写真で丸く畳められた黒いシートは日よけ。わさびは直射日光がだめらしい。日差しが強いときに広げるようだ。
わさび漬け作り体験ができる…はず
メインの通りをしばらく行くと小さな売店があった。併設の体験工房でわさび漬け作りを体験できる。面白そうだからやってみたかったが…この日は団体が入っていて受け付け休止。残念。売店の横に名水百選の水飲み場。ひしゃくで自由に飲めるようになっている。その隣に小さいカエルの像がある。水をかけてあげるといいことがあるとかないとか。
おや、4体の胸像があるぞ。当農場を開いた初代と二代目の夫妻と思われる。紆余曲折を経て農場をここまでにした立役者たちは今もわさび畑を見つめ続けている。
ニジマス泳ぐ親水広場
順路は一つに決まっていない。売店からよくわからないままに分かれ道を適当に進んだら親水広場に出た。池にニジマスらしき魚がいる。その中に変わった色をしたやつがいた。腹のあたりが黄色っぽい。水面にはすいすいとたくさんのアメンボが。本来なら親水広場から橋を渡って先へ進めるはずだったが、工事中らしくて通れなかったから、来た道を引き返した。
ランチもわさびづくし
ちょっと雨が強くなってきた。いかん、しばし退避だ…昼食を兼ねてレストランへ逃げ込んだ。なお、レストランの向かいにはそば屋があり、客入りはなかなかのもの。ここのわさびに信州そばってのもいいね。お好みでどうぞ。レストランの方は「本わさび丼」「大王うどん」がウリのようだ。本わさび丼はかつお節ご飯にわさびをすりおろして醤油をかけてまぜまぜして食べる。うどんは山菜系で麺がそばのような黒っぽい色をしている。もしかしたらそばを練り込んであるかもしれない。
自分は本わさび丼にした。それと自分へのご褒美(?)でわさびビールを一杯。このビール、色がメロンソーダみたいな緑なのだ。飲んで辛かったりツーンと鼻に来るわけじゃないけどインパクトは大。
わさび丼はシンプルながらも、わさびがちょうどよいアクセントになって、飽きずにどんどん食べられる。余ったわさびは持ち帰れるそうだが全部使い切った。そういえばわさびをすっていたら玉ねぎのときみたいに涙が出てきたなあ。
わさびだけじゃない見どころあり
農場に神社や祠?!
食後は再び園内めぐり。先ほどの売店から別のルートを行くと大王神社と名付けられた参拝所があった。左右のわらじがでかい。さらに進むと、別の広大なわさび畑が姿を現した。畑には橋がかかり、いい具合の撮影スポットが途中にある。ここからの景色をバックに記念撮影をする人が多い。
おや? スタッフに引率されたと思しき客が畑の中に数名いるぞ。植わったわさびを摘んでみたりしている。しかるべきルートで申し込めばそういう見学ができるのかもしれない。
橋を渡った先には2つの洞穴。一方はすぐ行き止まりなのが見てわかる。他方は10メートルくらい歩いて行けた。一種の祠であって奥には忘れたけど何かが祀ってあった。
夢の水車小屋
まだまだ道は続いていたが、時間的にも天候的にも「そろそろ引き返すか」ということになって、入場ゲートの方へ戻っていった。最後にゲート近くにある水車小屋へ寄り道した。黒澤映画「夢」のロケ地になったそうだ。しかし水車小屋に立ち入ることはできない。立入禁止の看板や工事現場的なもろもろの用具が小屋のまわりを取り囲んでいてムードはいまいち。
それでも脇から水車をのぞき込めば、清らかに流れる川と木と水草そして古い水車小屋だけが視界に入る。現代の日本とは思えぬ光景だった。
大王わさび農場すごいじゃない。わさびを生産して、漬物・お菓子・ドレッシングなどの加工品も作って、さらに農場を観光地化している。これって6次産業化ってやつじゃないの。安曇野が誇る成功事例でしょう。
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