長野といえば善光寺。発想が貧困なのは承知の上で、長野といえば善光寺なのだ。そんなわけで真夏の避暑企画のグループ旅行最終日、善光寺へお参りして帰ってきた。
ここもやはり昨今のエキゾチックジャパン…じゃないや、クールジャパンだっけ? とにかく海外からの観光客が目立っており、非常に国際色豊かな光景が展開していた。
もし一人旅だったら長野駅から荷物を背負ったまま徒歩で善光寺を目指した可能性が高い。しかし今回のグループでは冒険的リスクを取れない。抑制的に判断してまずは荷物をコインロッカーに預けた。
さらにバスを待たずにタクシーで善光寺へ向かった。体力温存が第一である。乗車中の距離感からすると、駅から歩いて善光寺はちょっと辛いんじゃないかな。
しかも時間の都合で一番手前の門だけを見てトンボ返りしたというね。何しに行ったんだか。坂がきついし列車の本数も多いわけじゃないから、このルートだけはおすすめしない。
両側に食事処や土産店が立ち並ぶ仲見世の通りは結構な人だかり。半分は海外からの訪日客だろうか。ところどころにあるお地蔵さんを珍しそうに眺めたり、インスタにアップするための写真(おそらく)を頑張って撮っていた。延命地蔵や六地蔵に多くの人が群がっていた。
仲見世の終点には立派な山門があり、上の方には人の姿が見える。この門は上層へ登ることができるのだ(500円)。我々もあとで実際に登ってみた。
この本堂、外観はもちろん素晴らしく威厳があり見物する価値は十二分にあるのだが、実のところ人々の主たる関心はお堂の内部にある。
まず入場券を買って(500円)から本堂中央で御本尊に手を合わせる。スケールの大きさはいかにもご利益ありそう。とまあ、ここまではよくあるパターン。
本当に何も見えない真っ暗闇だから右手で壁を触っていないと進むべき方向がわからない。途中で直角に曲がるコーナーもあるから油断は禁物だ。どのみち人の行列が出口まで続くから、さっさか進むことはできない。そろりそろりと牛歩で行くしかない。
アトラクション的に気分が高揚するのか、周りの者はみな饒舌になってハイテンションで喋りまくっていた。一種のトランス状態である。
あとはまた闇の中をしばらく進んでゴール。思ったより時間がかかった。久しぶり(?)に光の下へ戻ってきたせいか出口では不思議な解放感・リブート感があった。
ちなみに南信州・飯田の元善光寺にもお戒壇巡りがある。記憶は薄いがそちらも過去に体験ずみのはずだから、ダブルクリアでご利益倍増にならんかな。
一方、本堂にほど近い三重塔なら余裕で行ける。日本忠霊殿という霊廟だ。中は資料館になっており本堂の入場券があれば入れてもらえる。
当日は入口近くの特別室に、巨大な木魚や伏鉦に加えて、体毛まで緻密に描き込まれているという仏の絵が展示されていた。ここだけ撮影OKとのことなので遠慮なくパチリ。
地下の一般展示室では如来像や奉納絵馬を拝観できる。絵馬は数が多いし描き込みに力がこもってるし、「仏の目からビーム」みたいな図柄に神秘を感じる。本堂だけで終わるのはもったいない、こちらへも訪れたいところだ。
なんか天井近くにいっぱい札が並んでいる。四国の寺院のもので番号が書いてある。八十八ヶ所めぐりのお遍路と関係がありそうだ。もしかして、ここに来れば八十八ヶ所めぐったのと同じ効果が…あるといいなあ。
中は撮影禁止だが外に向かって撮るのはOK。下の写真は回廊から仲見世方向の景色。この日は晴れ間の中で山門見学の一瞬だけ雨が降るという謎の天気だった。我々は門の内部にいたから雨に濡れてはいない。早くもご利益が炸裂したようだ。
帰りは仁王門付近からバスで長野駅へ戻った。避暑といってもこのあたりは東京とそんなに変わらない暑さであった。世界中から集まる人々の熱気でムンムンだから、ということにしておこう。
【この旅行に関する他の記事】
ここもやはり昨今のエキゾチックジャパン…じゃないや、クールジャパンだっけ? とにかく海外からの観光客が目立っており、非常に国際色豊かな光景が展開していた。
長野駅から善光寺へ
体力温存のため富豪的解決に走る
旅行最終日の朝。我ら一行は前泊した鹿教湯温泉を離れ、バスで上田駅に戻ってきた。ここから新幹線に乗って次の長野駅で下車。上田から長野まで10分程度なんて、さすがは夢の超特急。もし一人旅だったら長野駅から荷物を背負ったまま徒歩で善光寺を目指した可能性が高い。しかし今回のグループでは冒険的リスクを取れない。抑制的に判断してまずは荷物をコインロッカーに預けた。
さらにバスを待たずにタクシーで善光寺へ向かった。体力温存が第一である。乗車中の距離感からすると、駅から歩いて善光寺はちょっと辛いんじゃないかな。
長野電鉄ルートはおすすめしない
実は若かりし頃、長野電鉄で善光寺下駅まで行って、そこから10分くらい歩いて門前まで行ったこともあるんだが、とんでもない急坂を上らされて大変だった記憶がある。しかも時間の都合で一番手前の門だけを見てトンボ返りしたというね。何しに行ったんだか。坂がきついし列車の本数も多いわけじゃないから、このルートだけはおすすめしない。
極楽浄土へのパスポート・お戒壇巡り
大盛況の仲見世と立派な山門
さて、タクシーを降りた地点が懐かしのトンボ返りした門の前だと思われる(仁王門)。今回は楽々到着。あっさり通過していよいよ奥へと進んでいく。両側に食事処や土産店が立ち並ぶ仲見世の通りは結構な人だかり。半分は海外からの訪日客だろうか。ところどころにあるお地蔵さんを珍しそうに眺めたり、インスタにアップするための写真(おそらく)を頑張って撮っていた。延命地蔵や六地蔵に多くの人が群がっていた。
仲見世の終点には立派な山門があり、上の方には人の姿が見える。この門は上層へ登ることができるのだ(500円)。我々もあとで実際に登ってみた。
まずは本堂でお参り
山門を過ぎると本堂だ。このときは御開帳ではないので、まれにニュースで見る柱は立っていない。この本堂、外観はもちろん素晴らしく威厳があり見物する価値は十二分にあるのだが、実のところ人々の主たる関心はお堂の内部にある。
まず入場券を買って(500円)から本堂中央で御本尊に手を合わせる。スケールの大きさはいかにもご利益ありそう。とまあ、ここまではよくあるパターン。
真っ暗闇の異世界へ
続いて下り階段へ誘導される。本堂の床下の真っ暗なトンネルを進む、いわゆる「お戒壇巡り」(胎内巡り)である。右手で腰の高さあたりの壁を触りつつ進むようにとの案内があった。本当に何も見えない真っ暗闇だから右手で壁を触っていないと進むべき方向がわからない。途中で直角に曲がるコーナーもあるから油断は禁物だ。どのみち人の行列が出口まで続くから、さっさか進むことはできない。そろりそろりと牛歩で行くしかない。
アトラクション的に気分が高揚するのか、周りの者はみな饒舌になってハイテンションで喋りまくっていた。一種のトランス状態である。
長いトンネルを抜けると現世であった
トンネルは結構長い。どこまで続くんだろうと思い始めた頃に、ドアの取手のような錠前のような感触のものが右手に当たった。これか、これが極楽の錠前か。しっかりと握りしめた。これで極楽浄土へ往生できるぜ。あとはまた闇の中をしばらく進んでゴール。思ったより時間がかかった。久しぶり(?)に光の下へ戻ってきたせいか出口では不思議な解放感・リブート感があった。
ちなみに南信州・飯田の元善光寺にもお戒壇巡りがある。記憶は薄いがそちらも過去に体験ずみのはずだから、ダブルクリアでご利益倍増にならんかな。
三重塔の地下に「仏ビーム」づくし
さてさて本堂の奥にもまだ見どころはある。一番奥に雲上殿・納骨堂があるようなんだけど、どうも見るからに遠く離れた山の上でござる。こりゃだめだ。あきらめました。一方、本堂にほど近い三重塔なら余裕で行ける。日本忠霊殿という霊廟だ。中は資料館になっており本堂の入場券があれば入れてもらえる。
当日は入口近くの特別室に、巨大な木魚や伏鉦に加えて、体毛まで緻密に描き込まれているという仏の絵が展示されていた。ここだけ撮影OKとのことなので遠慮なくパチリ。
地下の一般展示室では如来像や奉納絵馬を拝観できる。絵馬は数が多いし描き込みに力がこもってるし、「仏の目からビーム」みたいな図柄に神秘を感じる。本堂だけで終わるのはもったいない、こちらへも訪れたいところだ。
山門に登ってみた
さてさてさて山門へ戻ってきた一行。せっかくなので上層へ登ってみることにした。おそろしく急な階段で上の階へ。なんか天井近くにいっぱい札が並んでいる。四国の寺院のもので番号が書いてある。八十八ヶ所めぐりのお遍路と関係がありそうだ。もしかして、ここに来れば八十八ヶ所めぐったのと同じ効果が…あるといいなあ。
中は撮影禁止だが外に向かって撮るのはOK。下の写真は回廊から仲見世方向の景色。この日は晴れ間の中で山門見学の一瞬だけ雨が降るという謎の天気だった。我々は門の内部にいたから雨に濡れてはいない。早くもご利益が炸裂したようだ。
帰りは仁王門付近からバスで長野駅へ戻った。避暑といってもこのあたりは東京とそんなに変わらない暑さであった。世界中から集まる人々の熱気でムンムンだから、ということにしておこう。
【この旅行に関する他の記事】
- 天空の硫黄泉に気分は上々 - 万座温泉 万座プリンスホテル
- さわやかな朝の万座温泉お散歩コース - 熊四郎洞窟と牛池
- 夢と憧れを叶える湯治場のちょっといい宿 - 鹿教湯温泉 みやこ旅館
- シカと見よ! 鹿教湯温泉をぐるっと散策ハーフコース